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川が好き。山も好き。
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『島にて』を観てきました。山形県の離島・飛島(とびしま)のドキュメンタリー映画です。監督は大宮浩一さん、田中圭さん。

 小学校の頃など、「飛島に行ってきました」という夏休みの作文をよく見たので、わたしはずっと飛島を観光地だと思っていたのです。こんなに何もない島だったとは。けれども、この島で暮らす人達のひたむきな営みが伝わってきて、懐かしいような気持になりました。漁師のおじいちゃん、農業のおばあちゃん、島に移住してきて介護施設を開所したご夫婦、UターンやIターンして島での雇用を作り出そうと奮闘する若者たち、そして島でたった一人の中学生。140人ほどの小さな島で、たった一人の中学生の少年は、島の子というくらい、島の人達にあたたかく見守られていました。そして、高校進学のために島を離れてゆきます。島の人達はほとんど高齢者で、若い世代の人達ががんばっているけれども、あと10年、20年したらこの島はどうなるんだろうと思いました。それは、わたしの地元にも言えることです。
 わたしは山形出身とはいえ山の方なので、海側の庄内地方とは方言が違っていて、ご高齢の方々の言葉の中には何を言っているのか聞き取れないところも少しありました。他の地域の方はもっとわからないのでは、と心配になりますが、変にテロップなどを付けずに、聞き取れないものは聞き取れないまま、そのままの言葉を味わうものなのかもしれません。
 漁の作業場や、教室の窓から海が見えるのがいいなと思いました。日本海なので、海に夕日が沈むのもきれいでした。

 本編の前に流れた『花のあとさき』の予告編でぼろ泣きてしまいました。なんだかわたしは老夫婦もののドキュメンタリー、特に山とか畑とかにほんとうに弱いんだな。絶対に観よう。

 モーニングショーで映画を観た帰り、久しぶりに定禅寺通りを歩いてみました。けやき並木は緑の盛りです。日差しの強い一日でしたが、通りは木陰で涼しいものでした。雑貨屋に入り、シャボン玉セットを買いました。

  公式サイト→https://shimanite.com/


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再開した映画館で『つつんで、ひらいて』を観てきました。装幀家・菊地信義さんのドキュメンタリー映画です。監督は広瀬奈々子さん。本づくりのこだわりや、印刷や製本などの工程や、いろいろ、とても楽しかったです。あらためて、一冊の本が出来上がるのに、たくさんの人が関わっているんだなあ。大切に、大切につくられているということが伝わってきました。やっぱり紙の本はいいなあと思いました。
 
 コロナ禍前は、平日の休みに映画館に行った時は帰りにランチやお茶をしながら読書したりしていたのですが、まだしばらくは自粛します。少しずつ日常は戻ってきつつありますが、なにか戻れなさも感じてしまう初夏です。

 公式サイト→https://www.magichour.co.jp/tsutsunde/

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映画『春を告げる町』を観ました。監督は島田隆一さん。東日本大震災の発生直後から全町避難を余儀なくされた福島県双葉郡広野町の2019年を見つめるドキュメンタリー映画です。

 震災の経験を演劇にする高校生、山形などから来て重機を扱う作業員、生まれてくる子供が5体満足かどうかだけを心配していたという夫婦、震災後に生まれた子供達、スタッフの方に果物を勧めるおばあちゃん、「(原発の)煙突を見ると帰ってきたってホッとする」と言いながら町のために働く女性、「(地元は)買い物が大変だから仮設住宅の方が良かった」と言う高齢者。アヒルはすくすく大きく育ち、春に田植えをした米は秋に収穫され、復活させた地域のお祭りの火が灯されます。この町に戻った人々の、なにげないような確かな生活です。なんでもないような会話が、なんだかとても愛おしい。高校生の演劇以外の町の人達は割と笑っていて、日々の暮らしそのものがメッセージであるような映画でした。
 
「2020年東京五輪聖火リレーの出発地点福島県双葉郡広野町から問いかける」とのコピーがチラシに記載してありますが、まだオリンピックの延期は決まる前に刷られたものでしょう。震災後の日々すら違う未来に来たようなのに、さらにまた違うところへ飛ばされてしまったような現在だと思います。それでも、過去に戻ることはできないので、生きてゆくのです。

 映画館はまだ休館中なので、「仮設の映画館」という配信サービスで鑑賞しました。自宅に居ながら新作映画を見ることができてうれしいです。このような状況の中、映画館を応援できたこともうれしいです。
 映画館に行けない期間が続いたので、この際CS放送やビデオオンデマンドサービスなどに加入するのもいいかなあという気持ちが芽生えていたのですが、こうして「仮設の映画館」で映画を観てみると、一転して映画館に足を運びたい気持ちが強くなりました。
 どうして映画館に行きたくなるのか、考えてみました。わたしは車も持っていないし行動範囲があまり広くなくて気軽に遠出はできないけれど、映画館へ足を運ぶと、その距離以上に心が遠くへ行けるからなのかなあ、という気がしてきました。

  公式サイト→https://hirono-movie.com/

  仮設の映画館→http://www.temporary-cinema.jp/

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今月は5本くらい観たい映画があって、『人生フルーツ』の再上映は一回観たからと涙を飲んで見送ったところ、急遽しばらく映画館が休館することとなりました。残念ですが、しょうがないですね。お家で過ごすことにしましょう。

 『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実』は、自粛前の公開直後あたりに観てきました。なにしろ自分が生まれる10年前のことなので、どちらかに格別な思い入れもなく、一定の距離感を持って鑑賞できた気がします。
 生まれる前のことだからこそ、学生運動とか聞くともう過去のニュース映像で見るあさま山荘事件とかよど号ハイジャック事件とかのカルトなイメージが先立ってしまっていました。あらためてこの機にいろいろ調べてみても、やっぱりよくわからないところがあります。革命を起こして日本を共産主義の国にしたかった、ということで合っているのでしょうか。
 三島由紀夫はいくつか小説を読んでいたぐらいで、三島事件などの思想についてはくわしく踏み込んでいない普通の読者といったところです。
 こんな感じなので、討論の内容については、正直なところあまり理解ができなかったのですが、実際にこの国にあった出来事の貴重な記録を観られて良かったと思いました。血気盛んな若者達に対して三島由紀夫の落ち着きっぷり。

 東大全共闘の方の「東大動物園 駒場分室 特別作品 三島由紀夫 飼育費1000円」という走り書きと、三島由紀夫をゴリラに見立て揶揄した絵が出てきて、なんだかがっかりした気持ちになりました。
 少し前、ある特定の政治家が泣きながら土下座をしている絵を楽しそうに掲げて大声を出してはしゃいでいる集団を駅前で見たのを思い出しました。あの時もなんだか不快でした。その政治家を支持するとかしないとかじゃなく、下品で幼稚な表現に感じたのです。毒の効いた風刺画だったらニヤリと笑えたりするのでしょうけれど、ただの剥き出しの攻撃性みたいなものにはわたしは抵抗があります。それを集団で笑っているのにも。仲間内では楽しいのかもしれませんが、外からそれを見た時に「この人達は正しいことを言っている」とは思いにくい気がします。相手への攻撃ではなく自分達の主張に力を入れればいいんじゃないかと思うのですが、いろいろ事情があるのでしょうか。難しいことはほんとうによくわかりません。

 元全共闘の人、元盾の会の人、討論の場にいた人達の現在のインタビューも興味深かったです。当時は敵対していて、今はどうなのかはよくわかりませんが、どちらの立場の人も大体が社会的地位の高い職に就かれているようでした。
 わたしの両親は世代的には5つぐらい下なんだな、と思いました。5つぐらい下でも東大どころか中卒の父は同じ時期に既に肉体労働で働いていて、学生運動なんて別世界の話です。学生運動の時代を青春のように語れるのは都会の家柄にも経済的にも恵まれていた人達であって、地方の貧困層にはあまり関係がなかったように思われ、あらためて分断のようなものに気づくのでした。

  公式サイト→https://gaga.ne.jp/mishimatodai/

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映画『星屑の町』を観てきていました。原作・脚本は水谷龍二さん、監督は杉山泰一さん、出演は太平サブローさん、ラサール石井さん、渡辺哲さん、でんでんさん、有薗芳記さん、のんさん、菅原大吉さんなど。

 売れないムード歌謡コーラスグループ「山田修とハローナイツ」が地方回りの営業でリーダーの地元の東北の町に行き、歌手志望の田舎娘に出会って…という人情コメディです。
 25年続いた舞台を同じキャストで映画化、ということで安定感があります。それぞれキャラ立ちがすごいのも、舞台でずっと続けてきて磨かれてきたのかもしれません。キャラが立ってるから台詞がおもしろいというか、悲哀を感じる人間模様というか、物語りの流れとか伏線などもお見事と思いたくなるような感じで、いっぱい笑えて、味わいのある良い映画でした。グループのこともおもしろいのですが、田舎を飛び出した人と残った人みたいなのも、田舎者としてはいろいろ思うものがありました。もう一回観たいぐらい、わたしは好きです。

 ロケ地が岩手県久慈市だったようで、のんさんが東北弁を喋っているうえに歌手を志していたりするので、朝ドラ「あまちゃん」がどうしても思い出されますが、おじさんグループに交じって歌っているのが似合うのはいいんじゃないかなあと思いました。また、劇中歌が昭和歌謡なので、昭和歌謡好きなわたしは楽しかったです。オリジナル曲もレトロな感じで良かったです。
 エンドロールをながめていたら、歌唱指導がSmooth Aceの重住ひろこさんでした。昔、ラジオで流れてきた曲がすてきだったのでCDを買ったのでした。いろいろなご活動をされているのだなあ。なんとも味わい深いです。
 
  公式サイト→https://hoshikuzu-movie.jp/

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1月2日に『男はつらいよ お帰り寅さん』を観てきました。シリーズ50作目にして、初めて映画館で寅さんを観ました。全ての作品を観たわけではありませんが、半分弱ぐらいは観ているように思います。シリーズものとはいっても基本的にはマドンナも毎回変わる一話完結なので、どこから観ても大丈夫なのが気楽です。
 とは言っても、今作はあれから22年、というお話なので、寅さんが旅先でマドンナと出会っていい感じになって最終的にはフラれる、といういつものパターンではありません。と、今の今まで思っていたけれども、よくよく思い返せば、寅さんではなく甥っ子の満男くんを主人公としていつものパターンだったような気がしないでもないです。夢から始まるし。

 あれから22年、寅さんの甥っ子・満男くんは脱サラして小説家になっており、娘さんと2人暮らしをしています。実家の団子屋は現在はカフェになっており、寅さんの妹・さくら夫婦や昔なじみの面々が思い出話を語り合うのでした。そして、満男くんはサイン会で、初恋の人で現在は海外で仕事をしているイズミと思いがけない再会をするのでした。
 寅さんの物語というより、寅さんと関わりのあった人達のその後の物語、といった感じです。

 昔と同じキャストだということが素晴らしいな、と思いました。みなさん今も他の映画やドラマでもご活躍中ですが、「満男くん、こんなに大きくなって…」「ああ、さくらも博もこんなに齢を重ねたのだなあ」「朱美ちゃん変わってない!」というように、懐かしい人を見るように物語に入り込めました。満男くんだけは徳永英明が流れるんだっけ?尾崎豊だっけ?と『北の国から』の純くんとごっちゃになりかけるのですが。
 そして、当然といえば当然ですが回想シーンも子役や若手俳優ではなく過去作の御本人というのに、単なる懐かしさだけではない感慨がありました。それぞれの月日の流れとか人生とか何か大きなもので胸がいっぱいになるのかもしれないし、これだけおなじみの面々が一気に老いている中で、寅さんはあの壮年の姿のままという哀しみなのかもしれません。
 それにしても、主題歌が桑田さんなのはどうなのか。

 両親と3人で観に行きました。3人で映画を観たのも人生で初めてです。父は何故かマフィンを食べていました。

  公式サイト→https://www.cinemaclassics.jp/tora-san/movie50/

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『ある船頭の話』を観てきていました。監督はオダギリジョーさん、出演は柄本明さん、川島鈴遥さん、村上虹郎さんなど。

 明治から大正くらい、着物と洋服の人が混在していて個人的にとても好みな感じの時代です。でも日本というより、日本をモチーフとした架空の舞台のようです。船頭のトイチは日々黙々と渡し舟を漕ぐのですが、川上では大きな橋が建設されています。橋ができたら船頭の仕事は要らなくなってしまうのでした。表向きは、橋ができて便利になることを喜びながらも内心では複雑な思いを抱えたトイチの舟に、ある夜、謎の女の子がぶつかってきます。トイチは意識のない女の子を介抱し、一緒に暮らし始めるのでした。

 場面のほとんどが川を行ったり来たりの映像ですが、とてもきれいです。抑えた色彩の中で、女の子のチャイナ服ふうの衣装などの赤色が印象的でした。次々に現れる乗客はお客様という立場だからか好き勝手に喋り、聞き役に徹するトイチとの人間模様も味わいがあります。
 近代化の波や自然への信仰、人々の営みを絡ませながらついに橋が出来た時、これまでと変わらないなんてことは絶対になくて、それでも鬱屈した気持ちを人前では包み隠して暮らすトイチの人柄が思われるのでした。
 物語はなかなかに思わせぶりで、なにがどういうことなのか最後まではっきりとはわからないのですが、それはそれでいいように思いました。謎解きが目的の話ではないというか。

  公式サイト→http://aru-sendou.jp/

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『兄消える』は夏頃に観ていました。監督は文学座の西川信廣さん。柳澤愼一さん(86歳)、高橋長英さん(76歳)のW主演。この主役二人の年齢で「観よう!」と決めました。兄役の柳澤さんは「本作を遺作にしたい」と挑まれたとのこと。タイトルが『父帰る』(菊池寛)、『兄帰る』(近藤ようこ)、『母帰る』(重松清)『夜消える』(藤沢周平)、などと紛らわしいですが、似ている響きの作品が多いからこそ耳に残るというのもあったかもしれません。

 町工場で一人で真面目に働く独身の弟のもとに、行方不明だった兄があやしい女性を連れて40年ぶりに帰って来て……という老兄弟の話。
 弟・鉄男の食生活がとにかく悲しい。朝は自宅でトーストとウインナーとコーヒー、昼は工場でカップラーメン、夜は行きつけのスナックで、というくり返しで、健康面が心配になってしまいます。見ているわたしが悲しくなるだけで、鉄男にとっては日常なのです、というのも悲しい。この映画の見どころはいっぱいあるのですが、わたしは食生活が一番印象に残りました。
 そんな実直な弟に対して、兄・金之助は飄々としてつかみどころのない感じ。服がおしゃれ。とてもすてきなので、遺作なんて言わないでこれからもご活躍いただきたい。
 長野の町並みは懐かしく、優しい映画でした。そして主題歌の「私の孤独」がとても合っていて良かったです。どこかで聴いたことがあるような気がしたのですが、シャンソンの名曲なんですね。この先の人生でもきっと折に触れて聴きたくなると思いました。
 
  公式サイト→https://ani-kieru.net/

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毎週楽しみに観ていたドラマ『少年寅次郎』が最終話を迎えました。映画『男はつらいよ』の主人公・寅さんの少年時代の物語で、主人公は育てのお母さんです。映画の方とは少し設定が変わっていたのかもしれませんが、おもしろかったです。なにより、幼年時代、少年時代の子役の子がかわいい。この子が大きくなって寅さんになるんだ、というのが自然に受け入れられるような雰囲気で好演でした。
 物語が昭和11年から始まったので当然の流れとして、第3話あたりで昭和20年8月を迎え、玉音放送が流れてきました。まただ、と思いました。少し前に大河ドラマの『いだてん』でも玉音放送を聞きました。その前に昼ドラの『やすらぎの刻~道~』でも玉音放送を聞きました。

 そんなにたくさんの連続ドラマを観ているわけではないのに、それほどの時期をおかずに玉音放送を続けて聞いたのが、自分でも少し気になりました。戦争特集の多い夏に観た単発ドラマでも聞いたかもしれないし、ドキュメンタリーを入れればもっと聞いたかもしれません。

 テレビで聞く玉音放送はほとんどが「耐え難きを耐え~忍び難きを忍び~」という一節ですが、8月に映画館で観た『東京裁判』では冒頭で全文が流れました。全文を聞いたのは初めてです。なんだかとっても難しい文章だったのですが、当時リアルタイムでラジオから聞いた人は理解ができたのでしょうか。少なくとも無学なわたしの祖母はわからない気がします。父方の祖父や同居していた大伯父など、戦争に行って帰ってきた人が存命だった頃にいろいろ話を聞いておけばよかったなあとも今になって思うのですが、子供の頃は戦争の話は怖くて積極的に聞こうという姿勢にはなれませんでした。また、家には戦死した兵隊さんの遺影があるので、子供心に察して遠慮していたようなところがありました。兵隊さん、なんて言っていたけれど、わたしと血の繋がりのある人なのだと思えば、なにか大切なことを通り過ぎてしまったような気もするのでした。
 『東京裁判』は冒頭で玉音放送が流れたあと、『昭和萬葉集』より土岐善麿などの短歌がいくつか流れました。こういったドキュメンタリー映画の中で短歌の朗読が挿入される、ということも興味深いです。どうして短歌なのか。どうしてわたし達は短歌を詠むのか。
 5時間くらいあったので体も心もどっと疲れましたが、観てよかったと思いました。観る前まではA級戦犯が誰なのかも、靖国参拝がどうして問題になっているのかもよくわかっていなかったのです。なにかを深く理解したとか、思想が大きく変わったとかいうわけではないですが、事実としてあったことのそのままの映像を観た、というのがよかったです。12月にも再上映されるそうです。

 そういえば、祖母から戦時中のエピソードを一つだけ聞いたことがあります。群馬県の落下傘工場で働くことになり、少女だった祖母はどうも罪を犯してきたようなのでした。

  落下傘工場で絹糸一つくすねてきたと祖母舌を出す

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京マチ子映画祭を観に行ってきていたのでした。ほんとうは『羅生門』とかもっといっぱい観たかったのですが、休みの都合などもあり、とりあえず2本です。

『流転の王妃』1960年公開。監督は田中絹代さん、出演は京マチ子さん、船越英二さんなど。原作は愛新覚羅浩の自伝。満州国の皇帝の弟・愛新覚羅溥傑と結婚し、終戦後に流転の日々を送った日本人女性です。学校の授業でも習った覚えがあるので歴史の人のような印象でしたが、わたしと生きている時代が重なっていたりして、そんなに遠い昔じゃないということに今さらびっくりしました。
 脚色が入っているとはいえ、実際にあったことなので、歴史のお勉強のように興味深く観ました。満州という国があったということを、いろいろ考えてみたい気がします。節子皇太后がシルエットでもなく普通に登場人物として顔まるだしでべらべらしゃべっているのが結構びっくりしました。天皇皇后と同じくらい皇太后の存在感のあった時代なのだなあ。王妃時代のゴージャスな衣装が京マチ子さんにとても似合っていました。 

『赤線の灯は消えず』1958年公開。監督は田中重雄さん、出演は京マチ子さん、野添ひとみさん、根上淳さん、船越英二さんなど。音楽は次の次のNHK朝ドラの古関裕而さん。福島歌会に赴くたびに駅前の古関裕而像を見ているので気になる存在になってしまった、これがいわゆる単純接触効果というものなのでしょう。
 売春禁止法が施行されたため、売春婦達が就職活動をする話。これもやっぱりわたしが赤線が廃止されている時代に生まれているので、歴史のお勉強のように観てしまいました。ナレーションが独特なせいもあるかもしれません。この時代の女性がこういう仕事に墜ちてしまうのには、人身売買のようなどうしようもない背景があったのでしょうか。まっとうに生きようとあがいてもあがいてもうまくゆかない様がとてもくるしい。世間の目も冷たいものです。まるで人権がないかのように扱われている場面はとても悲しく見えました。
 ハンカチで汗を拭くしぐさがとても印象的でした。顔だけじゃなく首やデコルテを拭くシーンが何度も出てきます。暑い日本の夏です。

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短歌とか詩とか本とか。
(文末の短歌は既作から拾ってくるので本文と直接は繋がってなかったりもしますよ。)

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