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川が好き。
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『鈴木家の嘘』を観てきました。野尻克己監督作品、出演は岸部一徳さん、原日出子さん、木竜麻生さん、加瀬亮さん、岸本加世子さん、大森南朋さんなど。
 突然自死してしまった引きこもりの兄、ショックで意識を失った母は、意識が戻った時に兄の死を忘れていました。母の笑顔を守るため、咄嗟に兄はアルゼンチンに行っていると嘘を吐き、その嘘を守るため、家族親せき一同は奮闘するのでした。
 家族の確執や喪失と向き合うホームドラマで、やはり死が絡んでいるので重めになりがちなテーマながら、コメディふうでもあって、なにか不思議な味わいでした。それぞれ個性のある役柄ですがキャストが、とてもハマっているんじゃないでしょうか。木竜さんと加瀬さんは実年齢が20歳離れているのに兄妹役って。あんまり気にならないのは出番が少ないとか、加瀬さんが若く見えるとかもありますが、何より役に合っているからなのでしょう。個人的に、引きこもりの男兄弟という設定が他人事でなく、いろいろ思いながら観ました。あと、チェ・ゲバラのTシャツが欲しくなりました。

 公式サイト→http://suzukikenouso.com/

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第6回現代短歌社賞、佳作をいただいておりました。現代短歌12月号に阿木津英さんの選による10首抄が掲載されております。
 ひっそり応募していたのですが、わたしは賞をいただくようなタイプではないとずっと思っていて、結果のことはあまり気にしていませんでした。思いがけず選考座談会にも取りあげていただき、あたたかい評も厳しい評もとてもありがたいです。歌がうまくならないと、と思いました。

 今年の初め頃、某所から既発表作より100首提出して欲しいという書面が届きました。いろいろ謎だったのでそれは放っておきつつ、100首って薄い歌集くらい?と、自分の歌を100首選ぶということに興味を持ちました。
 秀歌を100首集めるより、わたしの場合は物語を見せた方がいいように思いました。けれど、いざ並べてみると100首ではうまく季節がめぐらないのです。ふと、現代短歌社賞の募集要項が目に留まりました、――300首。そんな流れでした。

 構成する作業は割と楽しかったのですが、あらためて自分の歌を読み返すと、かなしいような恥ずかしいような気持ちになります。こういう歌ができてしまった。こういう歌ができてしまうように生きてきてしまった。わたし自身に問題が無ければ起こらなかったことも、きっとたくさんあるでしょう。自分を見つめなおさなければ、ということを考えています。そうして、しあわせな歌や優しい歌を詠んでゆければ。

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母から電話がありました。実家の固定電話が鳴って数コールで切れたそうで、わたしからだったのかの確認でした。わたしではないと伝えたところで、「何してたの?」と聞かれたので、「昭和天皇の本を読んでたよ」と答えました。平成の時代ももうすぐ終わるということもあり、あらためていろいろ知りたくなったのです。先日『神宮希林』を観て、伊勢神宮の祭祀など様々な儀式が伝承されてゆくということに惹かれたというのもありました。
 わたしが答えるなり「そんなもの私は読まない」と一蹴されました。
 いつもの何気ない会話の流れでしたが、「ああ、こういうところだ」と思いました。こんなふうに何気なく、子供の頃からずっと否定の言葉を浴びてわたしは育ってきたのだ、と思いました。

 ひこうき雲を見ました。見たこともない太さで、その力強さは空を分断しているかのようでした。少し歩くと、ひこうき雲の先が見えました。そこは空き地で、景色が開けていたのです。
 少し前までは、老朽化した大きな集合住宅が建っていました。ひと月ほどかけながら、ゆっくり壊されてゆきました。空き地になってから数月経ち、立ち入り禁止の柵の中に、小さな昼顔がいくつか咲いています。他の空き地がそうだったように、ここにもそのうち新しい建物が建つでしょう。きっと今だけ咲いている花が、なんだか愛おしいです。

  また家が壊されている十五年わたしが通った道だ、一人で

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小さなるクツ下ばかりがおとなりの竿にさがりてみとれてしまふ  大橋智恵子

 小さな靴下はほんとうにかわいい。そして靴下に包まれる幼子の小さな足も。こんなにかわいく思えるのは庇護欲ゆえでしょうか、母性ゆえでしょうか。竿に干してある光景を浮かべただけでも心がほわほわします。靴下の造形だけでなく、人が生まれ育って結ばれて新たな命を繋いでゆく営みの、その健康さにみとれてしまうのかもしれません。

  超がつく喫煙者たりし父の言「たばこを吸わぬ男はつまらん」  中村蓉子

 逆にわたしが超嫌煙者なので気になってしまった歌。 まして、たばこは嗜好品なので吸うも吸わないも他人がとやかく干渉するものではないと思い、口を噤んでいるからこそ。この徹底的な相容れなさを興味深く思うのでした。

  美味しいが二度と立ち寄らぬ定食屋ハローワークの最寄の駅の  尾崎智美

 二句目の字余りに思いの強さが表れていて、読む時に引っかかってもたつくのが就職活動の紆余曲折を思わせるような気もするのでした。不安なハローワーク通いの日々の中でも、名残惜しくなるような楽しみを見つけていたということ。美味しい食事に心救われた時も、きっとあったのでしょう。

  朝覚めずあの世に行きたい願望の卆寿の人は今日も元気だ  高木節子

 願い叶わず目覚めてしまい、今日も生きてしまっていることに絶望する……わけではなくて、お元気な高齢者。実際、あの世の話をする人ほど元気なものなのです。92歳のわたしの祖母もよく言っています。結句の言い切りが気持ちいい。

  草むしり隊十二番隊長のなつこばあちゃんが振りかざす鎌  佐原八重

 破調の勢い。おばあちゃん、たのもしい。そして元気。実際におばあちゃん達が隊を結成しているのか、或いはおばあちゃんの草刈りの様子を見ながら作者が遊びで実況中継をしているのかな、とも思いました。

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塔10月号のエッセイで映画『人生フルーツ』について少し触れたのですが、最近あちこちの映画館で再上映されているようです。わたしが観た時でも何かの受賞記念の再上映だったので、再々上映でしょうか。時期が合ったことなども不思議な感じがしています。と同時に、それが樹木希林追悼上映であることを寂しくも思うのでした。

 追悼上映のいくつかの中から『神宮希林 わたしの神様』を観てきました。『人生フルーツ』と同じ伏原健之監督のドキュメンタリーで、樹木希林さんがお伊勢参りをするのを軸として、式年遷宮にまつわる祭事に参加したり、東日本大震災で流されて小さく建て直された石巻市雄勝町の神社に行ったり、歌人の岡野弘彦さんに会いに行ったりします。
 遷宮のためのヒノキがあったりとか、いくつもの儀式があったりとか、儀式のための供物が決まっていたりとか、わたし達にとっての神様とは、ということを深く考えさせられました。わたし自身は仏教だとは思うのですが、日本の神様の話も好きです。先日帰省した際は地元のお祭りに行ったのですが、伝統の舞楽やお囃子、奴などに民間信仰を強く感じました。すべては神様への祈りであり、神様への感謝でもあるのだと思いました。
 おもしろかったのは、伊勢うどんのお店で、女将さんが法被をあげようとするのへ、いらない、と拒否したところ。女将さんは「他の人はもらってくれるのに」とぶつぶつ言っていましたが、確かによろこんで受け取った方がその場がまるく収まるし、実際に女将さんの厚意がありがたいから受け取る人が多いのでしょう。もらったって着ないから、と頑なな希林さんは、強情で、正直で、身近にいたらちょっとめんどくさい人なのかもしれないなあと思いつつ、うらやましい気持ちにもなりました。自分に不要な法被は受け取らない一方で、ティッシュなどは一度取り出したら必ず何かを拭いたりして使い倒すと冒頭で仰っていて、本当に物を大事にするとはこういうことなのだという気もしました。
 チラシやポスターにもなっている稲の光景が美しいです。可憐な稲の花の接写から広がってゆく緑が。祭祀に稲が使われる意味を、あらためて思ったりするのでした。
 伊勢神宮にはいつか行ってみたいです。

  公式サイト→http://jingukirin.com/

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寝坊しないようにモーニングコールを頼もうと実家に電話したら、めずらしく弟が出ました。母は芋煮会で留守とのことでした。地域の夜の懇親会すら芋煮会とい名目なあたりが山形です。弟は終始敬語で、こんな喋り方だったかなあ? と妙な感じがしましたが、元からこんな喋り方だったかもしれません。

 早起きして、海の方へ向かう電車に乗りました。四方を山で囲まれた盆地で生まれ育ったわたしは、進む先に山がないという光景にどうにも慣れず、このままどこまでも行ってしまうんじゃないかという不安に駆られるのでした。ぐるりと山に囲まれている時は、このままどこへも行けないんじゃないかと閉塞感に苛まれるのに、不思議なものです。電車の中で、川端康成『山の音』を読みました。どうしよう、おもしろ過ぎる。線路沿いのセイタカアワダチソウの黄色の群れが、青空によく映えていました。

 およそ一年半ぶりの石巻市です。駅前のプレハブのおみやげ屋さんが小さくなっていたり、被災して他の場所で仮営業していたお店が元の場所で再開していたり、少しずつ変わっている街並みを歩いて、COMMON‐SHIP橋通り「短歌部」の展示へ。白地に黒字、縦書きのシンプルさで、素直に短歌を味わえるのがいいな、と思いました。また、販売している冊子に展示そのままで作品が収録されているのも。



 日和山公園にも上ってみましょう。天気が良くて行楽日和です。海も、北上川もとてもきれいです。ごとん、と音を立てて松ぼっくりが落ちてきました。松ぼっくりが落ちる瞬間を、人生で初めて目撃しました。
「トラ・トラ・トラ!」と声がして、何事かと振り向いたら、杖をついたおじいちゃんがトラ猫を呼んでいたのでした。おじいちゃんは猫が好きで、公園にはトラ猫の他に白猫も住み着いているのだと言っていました。猫のたくさんいる田代島は海の向こうです。

 石巻まちの本棚で、山形愛書クラブ発行の「書評6 齋藤茂吉特輯号」という冊子が目に留まりました。1966年の冊子です。郷土誌なのか執筆陣は結城哀草果など山形の人がほとんどです。縁を感じたので購入しました。ものすごい価格がついていたらどうしよう、と思いましたが、原価の2.5倍でした。妥当なところです。
 辺りにはなんだかやたらトンボが飛んでいて、秋の風物詩なんて趣もないくらいにトンボまみれでした。



  海を見て過ごしただけの休日をいつかきらきら思い出そうね

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朝夕の薬を飲むを忘れぬが昼どき飲むをまた忘れたり  柳田主於美

 確かにお昼の薬は朝夕に比べて忘れやすくて、それは昼食を取る場所が職場だったり出先だったりなことが多いからなのか、朝夕のみの服用でよい他の薬と混同してしまうのか、なにはともあれ、こうした日常の何気ない歌にわたしは惹かれるのでした。薬を飲み忘れたお体を心配しつつも。

  釘一本打てない壁に囲まれて絵の一枚も飾らぬ暮らし  高橋圭子

 釘が打てないのは壁が固いからなのか、賃貸で傷をつけてはいけないからなのか、どちらにしても、飾らない絵のことをあえて言葉にすることによって、そこにない絵や、絵によってわずかでも華やぐであろう暮らしが浮かび上がってきます。「打てない」「飾らぬ」の文語口語交じりが気になりますが、「釘一本」という初句も「一」のリフレインも切なく思われるのでした。

  この春になくしてしまったもの味覚、胸のバランス、髪の毛、友だち  落合優子

 闘病の歌。淡々と詠まれている分、かえって胸に迫るものがあります。どれをなくしてもつらい中で「友だち」の結句が上手くもかなしい。そして、続く歌<この春に手に入れたもの決断力、主治医、ウィッグ、そして友だち>に少し救われるのでした。お大事にされますように。

  「あんたはきっと天国に行けるよ」と身体拭くたび患者は言いぬ  山﨑惠美子

 泣いてしまいました。「あんたはきっと天国に行けるよ」という賛辞のうつくしさ。患者さんの人柄がにじみ出るようなサッパリした物言いながら、感謝の気持ちや作者の人柄への評価が伝わるとても優しい台詞。現世の幸福ではなく「天国」という言葉が出てくるのは、患者さんが自分の死期を感じ取っているからでしょう。下の句が過剰にならずさらりと詠まれているのも良くて。

  あの村には雨が降る日も水撒きをやりつづけてゐる爺さんがゐた  山下好美

 雨の日まで外に出て打ち水をする爺さんの真面目さ、或いは融通の利かなさ? 異常さ? 読めば読むほど妙に気になる歌です。過去形なので今はもういないのでしょう。「あの村」という入りが郷愁を誘うような、昔話のような。

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もう10月ですが、8月号を読みます。敬称略。

  じいちゃんと二人連れなる少女なり宿の浴衣が左前だよ  小島美智子

 一緒に旅行するおじいちゃんとお孫さん、というだけでほほ笑ましい光景ですが、少女はまだ着付けの知識がなく、おじいちゃんは無頓着でおおらかなのでしょう。上の句の文語調に対して下の句は口語調ですが、二人を優しく見つめる作者の心の声のようで効果的です。

  メールでは十時と約束せし君の現れぬまま春は過ぎゆく  西川照代

 メールで詳細に交わしたはずの約束の叶わなかった喪失感が、季節の変わりゆくまで続いているのでしょう。ドタキャンからの音信不通は現実的には不誠実ですが、「十時」から「春」への大胆な時間の飛躍によって、「君」がまるで春と共に去って行ったというお伽話のような読後感です。

  自らを父ちゃんと呼ぶ父をりて子よりも先にタンポポ飛ばす  越智ひとみ

「パパ」「お父さん」など呼び方はいろいろある中で、「父ちゃん」という一人称を選ぶ父親のキャラクター性。タンポポ(綿毛?)を飛ばすのも、子に見本を見せているより、自分が楽しんでいるような少年ぽさを感じます。そして、よく考えたらわたしは親を「父ちゃん」と呼んでいる人すらを実際に見たことがないです。

  夫のこともっと歌って押しつけて読んでおいてもらえばよかった  今井眞知子

 率直な思いの一首。詠える時に詠って、伝えられる時に伝えておけばよかった、そんな後悔の強さ、どうにもならない心が破調にも表れているようです。

  菜の花の黄のポスターを眺めつつ五月の餅の行列に着く  菊井直子

「五月の餅の行列」が良いです。具体的な固有名詞を出さないことで、かえって想像がふくらみ、韻律の良さも相まってとても楽しげです。菜の花の名所の観光地でしょうか。「の」のくり返しに軽やかな足取りが感じられます。

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先月になりますが、「小津4K 巨匠が見つめた七つの家族」として小津安二郎作品がいくつか上映されていました。そんなに毎日は通えないので、とりあえず観たことないものを、と『早春』『浮草』を観てきました。

『早春』は1956年公開。出演は、池辺良さん、淡島千景さんなど。サラリーマンの悲哀と夫婦危機みたいな話。浮気や不倫は理解も共感もできないので苦手な分野なのですか、相手の女性がどうにも小悪魔的で可愛い。と、思ったら岸恵子さんでした。
 兵隊からサラリーマンに転身し、クラス会のように戦友と会って歌ったりしているのは、戦後生まれのわたしにはなにか衝撃的でした。本筋と関係ないような、お母さんや同僚との日常のなんでもない会話に味わいがあります。ただ、同僚男性の、奥様の妊娠に対する言葉だけはあまりに他人事過ぎていただけない。
 平日の何でもない日に映画館へ行っていて、お客さんが3~5人という状態に慣れつつあったのですが、この日はメンズデーだったので男性が多かったです。熱心に壁のパネルの写真を撮っている人もいました。

『浮草』は1959年公開。出演は中村鴈治郎さん、京マチ子さん、川口浩さん、若尾文子さんなど。
 フルカラーです。サルビアやヤカンなど、赤い小物がとても印象的。ホームドラマばかり観ていたので、旅一座の物語がとても新鮮でとてもおもしろかったです。おもしろくて、特になにも言うことがないくらいです。いろいろ独特な人間関係も、まあ旅芸人だからという感じで。
 こちらは金曜の夜に観ました。週末だからか『早春』よりも人が多く、男女比も半々ぐらいでした。

 他作品はDVDなどで観たのでいいかな~と思っていましたが、やっぱり大きなスクリーンで観てみたい! という気になりました。
 どちらもレイトショーだったので、帰宅が遅くなりました。自宅付近の夜の道路では両日ともピカピカと工事が行われていましたが、朝に同じ道を通っても工事の気配すら消えていました。こんな夜にだけ動く仕事もあるのだなあと、労いの気持ちが湧くのでした。

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北海道の地震の翌日、すれ違った通学中の小学生が「北海道が震度7って、東日本大震災と同じくらいなの?」というような会話をしていました。
 見た感じ、10歳にもなってないぐらいの子供達です。7年半前の震災は記憶に残っているのかな、と疑問に思いました。覚えていなくとも、ニュースやドキュメンタリーなどテレビで見たのでしょうか。もしかしたら、親御さんに話を聞いたり、学校の授業で習ったりするのかもしれません。

 各地で災害が相次いでいる今こそ、東日本大震災をどう伝えてゆくか、というような番組を北海道の地震が起こる前に見ました。
 伝える意味について、あらためて考えています。災害が起きたときにはてんでんに逃げようとか、水道が止まる前にバスタブに水を貯めておこうとか、停電時もガスが使えれば鍋でご飯が炊けるよ! とか、実用的な部分はどんどん伝えてゆこうと思います。非常時こそ自分の心を一番大事に、ということも、何度も何度も伝えてきました。
 けれども、被害についてはどうしたらいいのかよくわかりません。未だに雑談の中で震災当時のことを話したりしますが、そこに「この体験を後世に伝えてゆかなければ」という意思はありません。震災詠も詠んできましたし、きっとこれからも詠みますが、自分の身の回りのこと、感じたことを詠んでいただけで、「あの日を忘れてはいけない」という使命感を持ったこともありません。また、わたしに震災体験を語ってくる人も、記憶の風化に抗っているわけではなく、ただただ吐き出したいだけのように感じます。
 
 東北に暮らす子供達は、どのように震災を伝えられ、どのように受け止めているのでしょうか。わたしの時代にはなかった色のピンクや水色のランドセルが揺れていました。

 災害に遭われた各地の皆さま、お見舞い申し上げます。大変なことと思いますが、どうぞ無理はされませんように。

  函館への旅の約束いつしらに流れてゆけり握り飯食む

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短歌とか詩とか本とか。
(文末の短歌は既作から拾ってくるので本文と直接は繋がってなかったりもしますよ。)
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