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川が好き。山も好き。
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昨日の深夜、震災の1、2年後あたりのドキュメンタリーの再放送を見ました。震災より日が浅い頃に作られたものは、今見るとなにか乾ききっていない生傷ように感じました。それでも、本放送の頃は今より静かに見れていたかもしれない。震災10年の少し前の頃あたりから、震災がこれまで以上に怖くつらくなってきました。想像力が及んできた、というのか、なにか迫ってくるような感覚に、胸がくるしくなります。

 今日は仕事が遅番で、少し早めに出てコーヒー店でモーニングでもいただきながら本を読んだり歌を詠んだりしたいな、なんて思っていたけれど、結局普通の時間に出ました。昨年の「ドキュメンタリー72時間」の宮城の生花店の回の再放送と、「Dearにっぽん」12年目の告白~岩手・陸前高田 漂流ポスト~」に見入ってしまったからというのもあります。震災で亡くなった方への手紙が届くという漂流ポストはこれまでもいくつかのドキュメンタリーでも見ました。震災から12年経って、管理人の方が閉じたいと考えているということ、その思いや背景。

 職場に着くと、今はとてもとても偉くなってあまり話すこともなくなっていた上司と出社が一緒になりました。挨拶をすると「髪型変えた?」と聞かれたので、「ボサボサなんですよ~」と反射的に自虐してしまい、なにか困った空気になってしまい、あ、悪い癖が出てしまったと思いました。昔の職場の上司に、無意識に自分を下げて言うのを咎められたことがあったのです。「なんか分け目が違うみたい」と言われるのへ、わたしは自分を下げずに「今日は前髪巻いてたんです、気づくなんてさすがですね!」と相手を褒めるべきでした。自虐癖を注意されたのも10年くらい前なのに、なかなか治らないものです。
 仕事は毎年3月11日は14時から2時間ほどゆるやかで、特に今日のわたしは遅番だったこともありお昼の休憩が14時からでした。休憩室のテレビに映る震災の番組を見ながら、朝作ってきたサンドイッチを食べました。14時46分を知らせるサイレンの音がテレビの中から聞こえ、黙祷をしました。目を閉じていると、後ろのテーブルから「すっごい静か!」とキャハハと笑う若い女の子の声が聞こえました。3月11日14時46分にみんなが静かに祈ることの、なにがそんなにおもしろいのでしょうか。まして東北の、まして宮城県なのに。追悼の気持ちを持つべきだ、なんて強要することではないのですが。
 
 帰りは、献花会場だった場所を通りました。昨晩は出ていた「東日本大震災献花会場」の看板が、既にしまわれていました。1月に葉の落ちきった柳の大きな樹の細い枝々に、新しい葉が芽生え初めていました。

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おとも
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女性
自己紹介:
短歌とか映画とかこけしとか。
歌集『にず』(2020年/現代短歌社/¥2000)

連絡・問い合わせ:
tomomita★sage.ocn.ne.jp
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