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川が好き。山も好き。
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北海道の地震の翌日、すれ違った通学中の小学生が「北海道が震度7って、東日本大震災と同じくらいなの?」というような会話をしていました。
 見た感じ、10歳にもなってないぐらいの子供達です。7年半前の震災は記憶に残っているのかな、と疑問に思いました。覚えていなくとも、ニュースやドキュメンタリーなどテレビで見たのでしょうか。もしかしたら、親御さんに話を聞いたり、学校の授業で習ったりするのかもしれません。

 各地で災害が相次いでいる今こそ、東日本大震災をどう伝えてゆくか、というような番組を北海道の地震が起こる前に見ました。
 伝える意味について、あらためて考えています。災害が起きたときにはてんでんに逃げようとか、水道が止まる前にバスタブに水を貯めておこうとか、停電時もガスが使えれば鍋でご飯が炊けるよ! とか、実用的な部分はどんどん伝えてゆこうと思います。非常時こそ自分の心を一番大事に、ということも、何度も何度も伝えてきました。
 けれども、被害についてはどうしたらいいのかよくわかりません。未だに雑談の中で震災当時のことを話したりしますが、そこに「この体験を後世に伝えてゆかなければ」という意思はありません。震災詠も詠んできましたし、きっとこれからも詠みますが、自分の身の回りのこと、感じたことを詠んでいただけで、「あの日を忘れてはいけない」という使命感を持ったこともありません。また、わたしに震災体験を語ってくる人も、記憶の風化に抗っているわけではなく、ただただ吐き出したいだけのように感じます。
 
 東北に暮らす子供達は、どのように震災を伝えられ、どのように受け止めているのでしょうか。わたしの時代にはなかった色のピンクや水色のランドセルが揺れていました。

 災害に遭われた各地の皆さま、お見舞い申し上げます。大変なことと思いますが、どうぞ無理はされませんように。

  函館への旅の約束いつしらに流れてゆけり握り飯食む

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自己紹介:
短歌とか映画とかこけしとか。
歌集『にず』(2020年/現代短歌社/¥2000)

連絡・問い合わせ:
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