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川が好き。山も好き。
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先月になりますが、「小津4K 巨匠が見つめた七つの家族」として小津安二郎作品がいくつか上映されていました。そんなに毎日は通えないので、とりあえず観たことないものを、と『早春』『浮草』を観てきました。

『早春』は1956年公開。出演は、池辺良さん、淡島千景さんなど。サラリーマンの悲哀と夫婦危機みたいな話。浮気や不倫は理解も共感もできないので苦手な分野なのですか、相手の女性がどうにも小悪魔的で可愛い。と、思ったら岸恵子さんでした。
 兵隊からサラリーマンに転身し、クラス会のように戦友と会って歌ったりしているのは、戦後生まれのわたしにはなにか衝撃的でした。本筋と関係ないような、お母さんや同僚との日常のなんでもない会話に味わいがあります。ただ、同僚男性の、奥様の妊娠に対する言葉だけはあまりに他人事過ぎていただけない。
 平日の何でもない日に映画館へ行っていて、お客さんが3~5人という状態に慣れつつあったのですが、この日はメンズデーだったので男性が多かったです。熱心に壁のパネルの写真を撮っている人もいました。

『浮草』は1959年公開。出演は中村鴈治郎さん、京マチ子さん、川口浩さん、若尾文子さんなど。
 フルカラーです。サルビアやヤカンなど、赤い小物がとても印象的。ホームドラマばかり観ていたので、旅一座の物語がとても新鮮でとてもおもしろかったです。おもしろくて、特になにも言うことがないくらいです。いろいろ独特な人間関係も、まあ旅芸人だからという感じで。
 こちらは金曜の夜に観ました。週末だからか『早春』よりも人が多く、男女比も半々ぐらいでした。

 他作品はDVDなどで観たのでいいかな~と思っていましたが、やっぱり大きなスクリーンで観てみたい! という気になりました。
 どちらもレイトショーだったので、帰宅が遅くなりました。自宅付近の夜の道路では両日ともピカピカと工事が行われていましたが、朝に同じ道を通っても工事の気配すら消えていました。こんな夜にだけ動く仕事もあるのだなあと、労いの気持ちが湧くのでした。


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自己紹介:
短歌とか映画とかこけしとか。
歌集『にず』(2020年/現代短歌社/¥2000)

連絡・問い合わせ:
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