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川が好き。山も好き。
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先日、一緒にお昼ご飯を食べていた同僚さんが「震災の頃を思い出すよね」と言いました。新型コロナウイルスの騒動についてです。
 確かに、いつ収束するのか先の見えない不安感は東日本大震災直後の頃と似ているような気はします。スーパーやドラッグストアのマスクやトイレットペーパー売り場の空の棚は、まるで震災直後の物流が滞っていた時に見た光景のようです。また、感染している人に出歩かないでほしいな…と思ってしまう気持ちは、東北に向けられていた放射能を避けようとする気持ちと共通するのかもしれません。

 つい昨日、何かの制度のために4月からの賃金が少し上がるというお知らせをいただきました。今の仕事は、いわゆる安定はしていないけれども、その分あまり大きな責任もかからなくて雇われの気楽さがあります。震災の頃とは全然違う仕事です。長く勤めるつもりだった仕事を震災後に辞めることになった時は震災のせいで人生が終わったように感じていたものですが、今となってはあまり関係ありませんでした。なんだかんだで人生はまだ続いています。
 今日は、特に希望したわけではないのですがシフトで休みでした。14時46分には黙祷をしようと思っていたのに、いつのまにか昼寝をして過ぎてしまいました。それだけ、緊張感もほどけてきたのかもしれません。祈りの気持ちは3月11日14時46分以外でも持っていたいと思います。

 近々関東の方に行きたいと思い、妹に電話をしてみたところ、「今はまだ止めた方がいいよ」と言われました。近況などを話している途中で、甥っ子が電話に出たがっていると言って甥っ子に代わりました。甥っ子は幼稚園でのことなどを喋ってくれました。わたしと話したい、というよりは、電話で喋るということ自体が楽しいんじゃないかという気がしますが、かわいい。
 ずっと前に、妹に結婚の決め手を聞いた時、理由の一つに「震災があったから」という返答がありました。それ以上の突っ込んだことは聞きませんでしたが、一人では心細い心境は東北だけに限ったことではなく、確かな絆を結びたくなるのだろうと想像がつきます。こうしてぺちゃくちゃ喋っている甥っ子も、震災がなかったらいなかったのかもしれないな、と思ったりするのでした。

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自己紹介:
短歌とか映画とかこけしとか。
歌集『にず』(2020年/現代短歌社/¥2000)

連絡・問い合わせ:
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