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川が好き。山も好き。
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葉のすっかり落ちた冬木にほんの小さな芽が芽吹きだして、枝々が緑のもやもやに包まれているような、この時期の木を見るのが好きです。梅や桜の小さな蕾で薄紅のもやがかった木も。朝の自然光の中で見る木も、仕事帰りの闇の中で街灯に浮かび上がるもやもやの色もいい感じなのです。

 同僚さんが「次の歌会始の題は<実>なのよ。真実の愛を詠んでもいいのよ」と楽しそうでした。その人は普段から短歌を詠んでいるわけではなくて、歌会始だけ応募するといいます。初めてそのことを聞いた時は、そのような短歌との関わり方もあるんだ、と新鮮でした。「選ばれたら松の間でローブデコルテを着るわよ」と、冗談なのか本気なのかよくわかりませんが、楽しそうです。
 皇室と短歌については、先日「短歌研究」でも特集を読みました。いろいろ思うことがある人もいるのでしょうけれども、わたしは地元の山形の県民歌が昭和天皇の御製で幼少の頃から幾度となく歌い、愛着のようなものがありました。また、今上天皇陛下が少年の頃に書いた作文で百人一首の「天の原ふりさけ見れば春日なる三笠の山に出でし月かも」を引用していたり、友人に送った年賀状に自作の短歌を記載していたりのエピソードに素直に好感を抱いたりしました。難しいことはよくわからないのでした。

 福祉施設に勤めていた頃、利用者の中に短歌を詠むおばあちゃんがいました。おばあちゃんは、施設のレクレーションで公園にお出かけをした後に、お花の印刷されたきれいな色紙に5首の連作を書いて持ってきました。お出かけのうれしさや草花の描写、職員さんへの感謝の気持ちの伝わるすてきな連作でした。しばらくの間施設に飾ってあったので、「いいな…」と何度もながめながら、わたしの目指す先はここだ、と思いました。自分がおばあちゃんになった時にそんなふうに詠ってたい、と今でも思い出します。おばあちゃん、なんて言ってしまっているけれど、それなりの経歴のある歌人の方だったのかもしれません。わたしは介護士ではなかったため、お話する機会があまりなかったのが心残りです。

  ぷくぷくと蕾が枝に湧き出して空の体積を少し減らしぬ

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短歌とか詩とか本とか。
(文末の短歌は既作から拾ってくるので本文と直接は繋がってなかったりもしますよ。)
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