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川が好き。山も好き。
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今年の年末年始も故郷の実家で過ごすことにしたので、今年最後の更新になります。今年という一年は、特に前半は心も体もぐちゃぐちゃしていてあんまり記憶にないです。夏頃に思い切ってすっぱり休養して療養に努めたら落ち着いてきました。あのまま沈んでいたら散々な一年でしたが、少しずつ調子の戻ってきて、今こうして文章をかけていることがうれしいです。そう思えば、休養の大切さを思い知った一年、だったかもしれません。
 短歌の方はもう一生詠めないんじゃないかってくらい詠めない時期があって、結社では欠詠が続き、新人賞にも応募できなかったことに悔いが残ります。心身の休養を経てからは再び作歌もできるようになってきました。

 年末年始、帰省している間に、34歳の誕生日を迎えます。東日本大震災以降、自分の時間が止まっていて、自分の実年齢に心がついてゆけません。年相応に人生経験も積んでゆかなければ、とは思うのですが。 年上の方々からは「若い」「まだ若い」とは言われつつ、多くの同世代の人達が当たり前のように持つようになる様々なものをほとんど手にしていないこの身を、やはり頼りなく思います。だからといって変に焦ったり振り回されたりすることなく、自分のペースで歩んでいった方がいい、ということもわかるようになってきました。この年齢になっていろいろ思い悩むこともありますが、自分らしさを忘れずに、余裕を持っておだやかに生きてゆきたいです。

 さて、時々ブログにコメントをくださるねこさんから、わたしの文章を読むと林芙美子を思い出す、というようなお言葉をいただいていたのですが、なんと、わたしと林芙美子は同じ誕生日の12月31日生まれであることがわかりました。偶然なのだろうけれど、不思議な縁を感じてしまうのです。
 もう一つ、不思議なめぐり合わせがありました。一時期、親しくしていたひとと共通の趣味である古い映画のDVDを一緒に観ました。主に、小津安二郎、成瀬巳喜男、黒澤明、木下恵介監督作品など。最初に観た映画が高峰秀子と森雅之の『浮雲』で、最後に観た映画は『めし』ヒロインは原節子でした。その最初と最後に観た『浮雲』『めし』の原作が、二つとも林芙美子の小説だったのです。たぶん相手も意識していないし、わたしも数年後に気づきました。林芙美子に始まり林芙美子に終わったこの偶然を、伝えてもいません。わたしだけが今こうして一人、なにか感慨深く思っているところです。

 それでは、今年一年、当ブログにお越しいただきありがとうございました。どうぞ良いお年を。

  俵万智、林芙美子と同じ日に生まれたること 鐘の音聞こゆ

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年の瀬に
見にやってきました。おともさんの絵あげていただいて嬉しかったです。
12/13.14と仙台に行ってました。駅前でずんだシェークを
友人に勧められて飲んですっかり虜になりましたw
仙台は好きな音楽とクイーン駅伝を見る旅になりました。
年末年始にかけて寒い日が続くようですがお体を大事にして
また素敵な文章を載せてください。
kumapapa31 2014/12/28(Sun)09:17:19 編集
Re:年の瀬に
kumapapa31さん、こんにちは。仙台にいらしてたんですね。
ずんだシェークは飲んだことありませんが、ずんだ餅は大好きです。
楽しい旅だったようで何よりです。
拍手でのコメントもありがとうございました。
kumapapa31さんもお体ご自愛くださいね。
【2015/01/04 23:06】
林芙美子
間もなく暮れてしまいます。今年。
もうお部屋を離れて社会の雑音から解放されておられるのでしょうか。

(白状すると)
くまなくは読んでいない出来の悪いブログ読者ですが、たまたま林芙美子の名前が目にとまりました。

ツイッターやブログを拝見しながら、歌のこととも詩のこともわからない人間ですが、子どもやあるいは(若いめの)友だちに小言を言うような感じで、読後の感想を呟いたりして(書いてませんが)おります。

人には(物だって、考え方だってそうですが)様々な面がありますから、どんな生き方をしていても構わないのですけど、平行線が交わらないのを数少ない例外として、そもそも何でも接点や交わりはあるものです。どこかで触れ合い通じるものがあって、その瞬間が大事なんだと思います。わたしがここを発見したのも偶然であり必然であったわけでしょう。

前にも書いたけど数学や物理系の工学をやってきましたので、詩歌などには無縁の人間です。無縁で、師匠も持たずに遊んでいるから楽しいのだとこのごろ思います。

何事にも表と裏があって、楽しいのだと書いている頭のなかで、楽しいだけじゃいけないのだとつぶやいている。恋人なんていなくてもいいのだと慰めながら恋人がいないのは未完成な面を持っているのだぞ、ともつぶやきます。

ヒトはどう生きてゆくのがいいのか、みたいなことを考えるのが好きなのかもしれません。その一方で、「それでいいのだ」ばっかし言っています。

また来年も楽しく(辛く)哀しく(笑って)生きていきましょう。
ねこさん URL 2014/12/29(Mon)10:52:38 編集
Re:林芙美子
ねこさん、こんにちは。
ブログは、強制的に読ませるものでもないし、わたしもマーペースに書いているので、
気が向いた時に読んでくださって充分なのです。

そもそも何でも接点や交わりはあり、どこかで触れ合い通じるものがあって、
その瞬間が大事、とはなにやら深いですね。
でも、会うべき人には会えるんだろうな、というような気が、最近はしています。
「それでいいのだ」の精神は大事ですね。きっと、なるようになってゆくんですよね。
生きてゆくように生きてゆきましょう。
【2015/01/04 23:21】
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自己紹介:
短歌とか映画とかこけしとか。
歌集『にず』(2020年/現代短歌社/¥2000)

連絡・問い合わせ:
tomomita★sage.ocn.ne.jp
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