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川が好き。山も好き。
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人に嫌われたくなかった。あんなにも嫌われることがこわかったのは、わたしのことを絶対的に好きでいてくれる人がいなかったからなんじゃないか、と思う。老若男女問わず、とにかく誰からも嫌われたくなかった。嫌われたくないゆえに、変にへらへらして、変に疲れていた。
 自己啓発本だったかなにかで、人に嫌われないために努力をするから嫌われる、ということを知った。わかるような気もする。自分の心に無理をしている人は、うそくさくて気味が悪いのだと思う。そんな自分だったと思う。

 最近は、力が抜けて自然体な自分でいられている。誰からも嫌われない、なんてことはないと気づいたのだ。嫌ってくる人は、ありもしないことを捏造してまで嫌ってくる。前職の上司なんて、そんな場面を見てもいないのに「私生活の八つ当たりで鍋や食器をがんがん調理台にぶつけているらしいな、見なくてもわかる!」と怒鳴ってきてわけがわからなかった。当時は上下関係もあって思い悩み、ストレスから体までこわした。よくよく考えれば、あんなわけのわからない人間を、まじめに相手するのもばからしい。仕事内容が好きだったし、福利厚生は安定していたから未練もあったけれど、その後の転職の失敗もあってくるしかったけれど、あんなパワハラ職場は辞めてよかったのだ、と今は思える。思えるようになった。
 
 嫌ってくる人には嫌わせておけばいい。無理しない自分で自分らしくいられることが大切。前職時代から患っていた体の異常症状が、最近なくなった。飲み始めた「命の母A」なる小林製薬の薬の効果かもしれないけれど、自分の心が吹っ切れて楽になったからのような気がする。なんだかこの頃はいろいろ楽しい。

  好かれたいより嫌われたくないが先立っている小雨降る

 NHK短歌テキスト3月号、永田先生「立つ」に佳作で掲載していただきました。字足らず……。投稿後に気づいて「しまった」と思ったのだけど、こうして採っていただけたので、字足らずのリズムの悪さもまたよしということにしましょう。

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自己紹介:
短歌とか映画とかこけしとか。
歌集『にず』(2020年/現代短歌社/¥2000)

連絡・問い合わせ:
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