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川が好き。山も好き。
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 熊本地震から一週間が過ぎました。今でも大きな余震が続いているようで、心配に思います。わたしは5年前に東日本大震災に遭い、避難所での宿泊も経験しました。ライフラインの途絶える不便さも、余震にふるえる夜も、先の見えない不安も覚えています。また、あの頃のわたしのように、誰にも頼れず、一人でがんばってしまう被災者の方もいるのではないか、他人事でない胸の痛みを感じています。
 九州のために、東北のわたしができることを探しています。

  東北に桜咲くころ熊本に地震来たれり試験紙のごとく

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 映画「家族はつらいよ」を見てきました。山田洋次監督による、小津安二郎映画「東京物語」のオマージュ作品が2012年の「東京家族」、その同キャストによる新作喜劇です。橋爪功さん演じるお父さんと、吉行和子さん演じるお母さんの熟年離婚をめぐる一家の大騒動。長男は西村雅彦さん、そのお嫁さんが夏川結衣さん。長女に中嶋朋子さん、夫は林家正蔵さん。次男は妻夫木聡さん、恋人が蒼井優さん。音楽は久石譲さんです。

 わたし、今年見た映画のベスト1はこれに決めました。人物それぞれに人間味があり、それゆえただようペーソス感がたまらない。いちいち小ネタが効いていたり、山田洋次監督の代表作「男はつらいよ」がちゃっかり宣伝されていたり(映画館にリバイバル上映としてポスターが貼ってある、家にDVDが揃ってある等)、「男はつらいよ」のテーマ曲が歌われたりもしました。「東京物語」に重ねた場面ではしんみりしつつ、ひたすら笑いっぱなしの108分でした。館内も、笑い声やツッコミの声が絶えず、楽しさをみんなで分け合えたような思いがしました。とても愉快な気分でした。
 今年これからもいくつか映画を見るでしょうけれど、たぶんわたしはこの映画が一番好きです。

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一〇三万以下で働きたい人の多ければなごなごする職場

  三十も過ぎて職場で泣くなんて痛々しいな わたしのことです

  「田宮さんが頑張ってるのわかってるよ」次々皆に言われかなしい

  とりあえず昨日も今日も昼ごはん一緒に食べる人がいて、雪

  好きだった前の仕事の夢を見たスケープゴートになる前までの

  生きてゆく 小雪降る夜を歩きつつ生きてゆくなり傘も差さずに

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 ヘリコプターの音が聞こえる。行方不明者の、5年目の捜索だろうか。2011年3月、震災の頃も、ヘリコプターの音がずっと鳴っていたから、ヘリコプターの音は不安な気持ちを呼び起こす。

 職場で被災して、その日は職場に泊まって、翌日に自宅に帰された。一人暮らしの自宅アパートは、足の踏み場もないほど散乱していた。冷蔵庫は廊下の真ん中に出てきていた。購入の際に大の男2人がかりで配達してもらった洗濯機は倒れていた。スチールラックや本棚は元の場所とは違う場所に移動していて、すっからかんになった中身は全部床の上に散らばっていた。電話が通じなくて誰とも連絡のつかない中、独りで片づけをした。水道が止まっていてトイレも使えず、区役所や文化センターまで用を足しに行った。ひび割れた窓を、余震に備えて開けたままにしておく。隙間から、冷たい風が入り込む。雪が降っていた。携帯電話のメールを何度も打っては送信ボタンを押したけれど、電波が届かず送られなかった。

 あれから5年。やっと、わたしの震災が遠くなってきたのを感じる。過去よりも、今、目の前のことで気持ちが忙しい。去年まで抱いていた、「わたしだって被災したんだから!」という思いは、もうない。ずいぶん楽になった。努力もしたのだった。仕事の業種や働き方を変えたり、意識して外へ出たりした。新しい世界に目を向けるようにした。やっと、ここまできた、と思う。やっと、今を生きられるようになった。
 よく耳にする「あの日を忘れないで」というフレーズ。けれども、被災当事者の人は、忘れてもいいような気もする。つらい気持ちをずっと抱えていなさい、なんて、とても言えない。

 今年の3月11日は晴れているので、洗濯をした。震災直後は、いろいろなうわさがあって洗濯物を外に干すのがためらわれていたことを思い出す。まだ外で子供を遊ばせない地域もあると聞く。わたしはもうどうでもよくなり、ベランダに白いシーツを広げる。

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 介護士による虐待や殺人など痛ましい事件の影響で、この頃、良い介護施設の選び方などがよくテレビで紹介されています。
 利用者さんが笑顔でいること、散歩や買い物など外出の時間があるかどうか(外出は介護報酬?の点数にはならないので、利用者さんによろこんでもらいたい施設側のサービスで行われているのだとか)など、なるほどなあと思います。
 良い介護施設かどうか見分ける方法の一つに「食器は陶器を使っているか」というのがありました。陶器の食器を使っている所は利用者様のことを考えてる、との理由だそうです。確かに陶器の食器はきれいですし、ほどよい重さが麻痺を患う人の手にも良いようなのですが、割れないように気を遣うため仕事が遅くなり調理師泣かせなので、メラミンの食器でも許してください。
 また、わたしが介護の現場で働いたり、他の施設などもいくつか研修で訪れたりした経験から。施設の行事やレクレーションに、現場で働く介護士さんだけでなく、事務室にいる職員さん(施設長、事務員、ケアマネージャーなど)や厨房にいる調理師さん(ただ、調理師は直雇の施設もあれば、専門の業者が入っている施設もあります。)、送迎のドライバーさんなども参加している施設は良いと思いました。特に、事務室の職員は正社員で、現場の職員は非正規社員だったりすることも多いので、そのあたりに壁があると人間関係もぎすぎすしたものになり、職場の雰囲気が濁ってしまいます。施設の規模によって難しい部分もあるかもしれませんが、普段は利用者様と接しない業務の方々も、数字や書類の情報だけではなく、現場に出て利用者さん達や介護士さん達に触れ合う機会の持てている施設は、いろいろ風通しが良いように思います。
 あと、これは一箇所だけでしたが、利用者さんを「お客様」と呼ぶ施設もあって、間違いではないのでしょうけれど、商売っ気が押し出されている感じがしてわたしは気になりました。

 実家の、もうすぐ89歳になる祖母が、この3月から週一で通所介護施設に通い始めました。近所のお茶飲み友達もいなくなり、自身も体が不自由になってきて最近はずっと家にばかりいたので、施設でお話したり体操したり、楽しく過ごせればいいなあと思います。

  「はつ恋の味がするわ!」とはしゃぎつつ嫗らの食むぶどう寒天

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  十二月六日に地下鉄東西線開通するなり震災から五年

  一年後使えなくなるバスカード財布に二枚残りていたり

  十一階職場窓から海が見ゆビルとビルとの間のきらめき

  交通費出ぬゆえ休みの前日は歩いてかえる二四〇円分

  節約し歩き帰れば通り路に元恋人の家などあって

  性に合う職種と思う現職の離職率九割とニュースに知りぬ

  非正規雇用で貧乏なので歌会後に高いプランの飲み会は困る

***

 ほんとうに生活に困っていたら歌会後の飲み会には参加しませんので、オチのようなつもりで詠んだだけだったんです…。まさか採られるとは。

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  石巻焼きそば屋台の屋台の列長し仙台泉区花火大会

  十二階トイレ窓からお隣りのビルの会議が見ゆ薄曇り

  こんな仕事こんな仕事と思いつつ就業できることのうれしさ
  
  ユニクロのTシャツ二人かぶいりいる東北大学短歌会歌会

  偶然に会いたるままに駅中の立ち食いそばを並んで啜る

  豚汁と思えば美味し宮城味あれを芋煮と認めないけど

***

 今月はごちゃごちゃした感じ。そして今月号からなぜか江戸さんの選歌欄評を担当しております。評は不得意で、歌会でもとんちんかんなことばっかり言ってしまうわたしなので、うまく歌意を汲めているか心配なのですが、半年間がんばりますのでどうぞよろしくお願いします。

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1月15日が、仕事の最終出勤日でした。当初は、聞いていた話と業務内容や勤務形態が違っていたり、職場の上司陣の若さ(センター長が同じ年齢!)に戸惑ったりもしました。特に、女性上司達の派手なファッションやネイル、同期の同僚女性もギャル子ちゃんが多く、「ここはわたしの働く場所じゃないでしょう…」と場違い感でいっぱいで、きっと長くは続けないと思っていました。
 けれども、仕事自体は苦手分野ながらマイペースにできてやりやすく、人の入れ代わりが激しかった分、ギャル子ちゃん達が脱落していき落ち着いた人が残ってきて、働きやすくなってきました。人間関係もさっくりしていて仲良しさんもでき、勤怠についても融通が利くのも良くて、思ったより長く続けることができました。
 このまま続けることもできたのですが、世の中の流れもあってセンター全体の生産性も振るわなくなり、いろいろ状況も変わってきたので、契約更新せず、ここらで円満終了です。お疲れさま、わたし!
 
 生活のためだと割り切って、仕事をするために仕事をする、そんな日々です。でも、同じような人も多いのでしょう。生きてゆきます。

  こんな仕事こんな仕事と思いつつ就業できることのうれしさ

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 新年あけましておめでとうございます。

 年末年始は風邪で寝込んでしまい、文字通りの寝正月を過ごしました。仕事が休みに入った26日頃から体調があやうかったのですが、風邪薬などを飲んでなんとか落ち着かせ、30日には山形県米沢市の小野川温泉(米沢牛のすき焼きが最高に美味しかった!)などへ出かけたりもしました。けれども咳が止まらなくなり熱も出てきて、31日に実家に着くなり隔離されてしまいました。病院へ行って、インフルエンザではないという診断にほっとしたけれど、実家には妹の赤ん坊がいるので、ただの風邪でも感染すわけにはいかなかったのです。実家では母や弟も軽く風邪をひいていて、家中がぴりぴりしていました。妹のわたしに対する扱いも、「おねーちゃん」ではなく完全に「病原菌」で、赤ん坊を抱かせてもらうどころか徹底して会わせてもくれませんでした、かなしい。

 3日に戻ってきて4日から仕事、の予定だったのですが、ぐったりしていてあまりにも咳がひどく、声を使う仕事なのにガラガラで声も出ないので休まさせてもらい、結局今の今まで休んだまま、今年まだ一日も出勤していません。そして来週一週間で契約終了です。

 そうでした、誕生日を迎えて、厄年になったのでした。初詣にも行けず、早くも前途多難ですが、今年一年強く生きてゆこうと思います。今年もどうぞよろしくお願いします。

  病床時のポカリスエットこそ美味し通常時の三割増しほどに

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 暖冬で未だ雪も見ていないので実感がわかないのですが、2015年もあっという間に過ぎてゆきます。今年一年をふり返ってみると、割と良い一年だったんじゃないかなあと思います。

 まずは、一年を通してずっと仕事をしていられたこと、社会保険に入れたこと。ほんとうにほんとうに普通のことだけれど、ここ数年はそのあたりがぐちゃぐちゃだったので、普通に社会生活を送れただけでも充分です。

 妹が出産して、伯母さんにもなりました。明日の12月31日には35歳になります。区切りの年齢ということでいろいろ意識もしますが、自分らしく日々を過ごしてゆきたいと思います。
 それでは、今年一年見守ってくださりありがとうございました。良いお年を。

  年賀状送る枚数少し増え良い一年ということにする

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プロフィール
HN:
おとも
性別:
女性
自己紹介:
歌集『にず』(2020年/現代短歌社/本体¥2000)

連絡・問い合わせ:
tomomita★sage.ocn.ne.jp
(★を@に変えてお送りください)
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