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川が好き。山も好き。
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いよいよ東北にも雪が降ってきました。
 13日に、友人と山寺へ行く予定がありました。やっぱりこの時期は雪のことが心配だったので、ほんとうはもう少し早い日にちにすればよかったのだけど、わたしの仕事のシフトの関係で12月も半ばになってしまいました。

 山寺こと立石寺は地元なので何度か行ったことがあります。けれど、山寺が縁切り寺として知られていることは、この度の下準備の中で初めて耳にしました。日常に張り合いがないという話の流れでなんとなく「山寺とか行きたい」と口にした友人も、そうと知っていたわけではないでしょう。
 信心深くないわたしではありますが、悪縁を断つための願掛けの場所に、思いがけずこのタイミングで誘われたということに、なにか因縁めいたものを感じました。運命が、わたしの手を引いているのかもしれない。そうだ、階段を上り、奥の院から絶景を望みながら、思いを断ってしまおう。いっそ清々しい気分で、わたしはその日を待つようになりました。

 「ダメそうですね。暖かくなったらにしませんか?」とメールが来たのは、山寺参拝を2日後に控えた朝のことです。雪の少ない仙台にも本格的な雪が降り、街が白くなりました。山形、まして山の上ならなおのことでしょう。つい2日前まで冬用のコートも羽織らなかったのに、天気予報でも大丈夫そうだったのに、わからないものです。
 
 縁切り寺への参拝は、こうして頓挫しました。雪が降ったので友人と遠出して遊ぶ約束がなくなった、それだけのことです。それでも、不思議なめぐり合わせめいて、切ろうとしていた縁が繋がったということなのかな?なんて、降り続く雪に問いかけてみたくなるのでした。

  伝えないことには伝わらないことがいっぱいあって降り積もる雪

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新しい恋を始めた後輩を祝いそれから延期の女子会

  ペットロス克服のため飼われたる死んだ小犬と似たような小犬

  われの産む子は平成のその次の世の子か南に旅の宿とる

  心病むおとうとを持つ姉であることも一人っ子の友は羨む

  雌と決め犬飼い続く友なりき避妊手術はさせず、生ませず

  心病むおとうとの持つ遺伝子の森深くわれは子を生まぬなり


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やっとパソコンを新調しました。なにしろ、これまで使っていたパソコンが2005年モデルという有様なので、10年後の世界にタイムスリップしたような感じです。とりあえずインターネットには繋げられたものの、メール設定はさっぱりです。いろんな窓口をプロバイダのメールアドレスにしていたので、なんとか馴染まなくてはいけないのだけれど、やっぱりシンプルなOutlookExpressが恋しいです。おすすめのメールソフトがあれば教えてください。

 難儀しているのはメールだけではありません。デジカメのデータを取り込もうとしたら、カードリーダーがありませんでした。蝦ちゃんのCMがかわいくて当時は最先端だった機種に使われていたXDピクチャーカードは、今の主流ではないため、新しいパソコンでは対応していないのでした。デジカメ自体には何の問題もなく使い続けていたため、記録媒体のカードが衰退していたことに全く気付いていませんでした。
 当時、デジカメ売り場で大きなパネルになって笑っていたOLの教祖的存在の蝦ちゃんも、今ではすっかりすてきなお母さんです。10年の時が流れれば電化製品も変わるし、人も変わります。いつまでも立ち止まっているようなわたしも、10年前とはどこか変わっているのでしょう。
 10年前のわたしより、今のわたしの方がいい。そんなふうに、次にパソコンを買い替える頃、今のわたしよりしあわせになっていたらいいな。そんなことを思うのでした。

 なんとなく、ブログタイトルをマイナーチェンジしてみました。それはそれで、引き続き、どうぞよろしくお願いします。

  飴色の玉ねぎ一人デジカメで撮ってブログにアップしたい夜

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くたびれたペタンコ靴で踏みしめてゆく駅までの道や暮らしや

  ひもすがら蛍光灯をひからせてオフィスオフィスとにぎやかなりき

  凌様と名を打つ時は凌辱と打って一文字消し入力す

  函館への旅の約束いつしらに流れてゆけり握り飯食む

  駅前のスターバックス四階に心療内科とろりとありぬ

***

 函館、行きたかった…。今の職場の休憩室の大きな窓からは、函館へ向かう新幹線が見えるのです。

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また家が壊されている十五年わたしが通った道だ、一人で

  余震なり臨時ニュースの声も灯も揺れ湯あがりの身は冷えてゆく

  この部屋を出たいけれども ベランダの鉢に大葉の種を植えたり

  「大安だー」と祖母はよろこぶ初めてのデイサービスに赴ける日を

  牛乳を買いに自転車走らせるわたしの肩にてんとう虫は

***

 今月号の「特集 マンガと短歌」にもエッセイと短歌を載せていただきました。漫画にまつわる、活字にはなってなかった短歌があり、過去作なので今さら月詠に出す感じでもなくて、でも思い入れのある一首だったので、こうした機会があってよかったです。皆さんのエッセイも愛にあふれて楽しく読みました。
 選歌欄評で、川上さんにほうれい線の歌の評をいただきました。思いのほか寄り添って読んでいただきありがたいです。

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右の窓に千本桜映りおればみな右を向く満員電車

  二本松高村智恵子記念館お手洗い場のレモン石鹸

  さくらさくら愛想悪さで名の知れたとんかつ屋さんの一本ざくら

  九州へ向かう自衛隊とすれ違う東北道のサービスエリア

  被災地と呼ばれる土地と被災者と呼ばれる人が増えゆく四月

  九州の震える夜に一人きりさまよえる5年前のわたしがおるらん

***

 レモン石鹸、わたしは『智恵子抄』の「レモン哀歌」にちなんで置いてあるのかと思い、歌会や今月号の選歌後記でもそう読まれているのですが、単に安いとか物品購入などの都合ではという話も聞き、謎なのです。

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 最近、更新が停滞しております。と、いうのもわけがありまして、パソコンが古いせいか幾つかのサイトでは表示が崩れてしまい、ブログの提供元もその一つなのでした。入力ができないのです。
 携帯電話のメール投稿もできるようにはしてあるものの、わたしはガラケーであり、これも文字打ちが大変なのでした。
 
 この手でこの目で触れるものを大事にしたい、インターネットが当たり前という環境にはなじみたくない、と常日頃思っているわたしではありますが、やっぱり今の時代はネット不調だと不便なこともあるとしみじみ身に沁みる日々です。ネットでしか確認できない給与明細は見られないし、夏の旅行の宿泊先のネット予約フォームが表示されず、お忙しい中を電話で対応して頂いたり、自分だけでなく相手方にもお手数かけてしまうのを心苦しく感じます。パソコンを新調すればいいだけなので、大きな買い物をする余裕のできるのを待っているところです。

 読みに来てくださる皆さま、拍手を押してくださる皆さま、ありがとうございます。


 

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地下鉄の窓に映れるわたくしのほうれい線よ三月四日

  誰の手でもいいわけじゃない誰かの手を握りたいのは確かだけれど

  ヘリコプターの音ひびきおり五年目の三月十一日仙台の朝

  捜されている人がいて一人暮らしのわたしは一人部屋片付ける

  五年目の三月十一日ゴミ出しを済ませひねもすテレビを見てた

  異常無しと診断されるばかりなり震災より続く月経不順

  忘れるという復興もありましょう わたしは忘れ生きてゆきます

***

 江戸雪選歌欄評、わたしの担当は今月号までです。評を書くにあたり自分で決めていたことが二つありました。一つは「作中主体」「主体」という言葉を使わずに、「作者」と言い張ること。もう一つは、詠われていることは実景、実体験だと決め付けること。そんな感じで、評というより詠われている場面の感想のようなところもありましたが、それは「この場面の切り取り方、いいなあ」と思って選歌していたのでした。文法、修辞などはほんとうにわからないので、毎月いっぱいいっぱいでしたが、良い経験でした。半年間お読みいただきありがとうございました。

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原節子の訃報を知りし日の夜に逢瀬の約束反故となりたり

  縁談をぼてりとかわす暖冬の東北に降る一月の雪

  地下鉄の駅から五分 地下鉄の駅構内を十分歩き

  もうわたしは子供にあらずR指定映画も実の母と見にゆく

  コンビニに眠れるCDなくなりて痩せるCD置かれる二月

***

 母と見に行った映画は宮沢りえさん主演の『紙の月』でした。去年の話です。

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ふるさとを失くしたような寂しさだ本家の父ちゃん死んでしまった

  ランニングシャツ着ていつも畑に居た本家の父ちゃん死んでしまった

  一昨年の盆に本家の父ちゃんとゼリーを食べたのが最後なり

  血縁はなくて本家の父ちゃんのお葬式には行かないままに

  われの持つ一番高い洋服は喪服 社割で一八〇〇〇円

  奥羽山脈越えた向こうの農村の葬列を思う雪の降る日に

  笑い顔だけしか思い出せないやいつも笑っていた人だから

***

 親戚でもなく単なる近所付き合いでもない本家とか分家とかいう繋がりは、わたし達の世代ではもうすっかり薄くなっています。本家の父ちゃん母ちゃんまでは行き来もありましたが、その50代の息子さんとなるとわたしはほとんど面識がありません。だからこそ、いつか消えてゆく言葉を、詠んで残しておきたく思うのでした。

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プロフィール
HN:
おとも
性別:
女性
自己紹介:
歌集『にず』(2020年/現代短歌社/本体¥2000)

連絡・問い合わせ:
tomomita★sage.ocn.ne.jp
(★を@に変えてお送りください)
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