忍者ブログ
川が好き。山も好き。
[21]  [22]  [23]  [24]  [25]  [26]  [27]  [28]  [29]  [30]  [31
「家族はつらいよ2」を見てきました。やっぱり、山田洋次監督の喜劇は良いなあと思いました。安定感というか、安心感というか。出てくる人達がそれぞれ人間臭くて、特にお父さんとか見てる分にはおもしろいけど身近にいたら絶対に嫌!だけど絶対にこういうめんどくさい人はいるから笑えるのでしょう。笑えて泣けて、良い映画でした。3もあればいいなあ。
 ちょっと気になるのは、老夫婦の部屋が2階にあること。「男はつらいよ」の寅さんの部屋が2階にあったからでしょうか。階段を使った演出も効いていると思うのですが、老夫婦の足腰が心配になってしまうのでした。

 今作は無縁社会がテーマで、コミカルに描かれているけれど、考えさせられるものがありました。出掛ける前に、元アイドル女性の35歳での孤独死のニュースを知って、ショックを受けていたところでした。わたしは生まれ育ちからしてしみったれてますが、あんなにきれいで、華やかな世界にいた人でも人生どうなるかわからないのですね。どうにも他人事ではないのでした。
 あとは主演の橋爪さんのリアル家族はつらいよの状態が、なんとも。


拍手[0回]

PR
夜の街の昼の時間は夜の人が眠れる時間 鈴を鳴らすよ

  夜の街の雑居ビルにて白衣なる人はわたしの一回り上

  家族にもお友達にも恋人にも話せぬことの風船の色

  手に取ったお菓子の数やコーヒーの濃さも診断材料めいて

  とろとろと過ぎゆく午後の国分町に心の内を吐かされている

  好きだった理由を言えば言うほどに 愛は理由がないという窓

  ミルク二つ砂糖二つのコーヒーが冷えるまで泣く猫に見られる

拍手[0回]

フライパンを買いました。もう何個目でしょう。フライパンはだいたい2年くらいでフッ素樹脂加工が剥がれたりして買い替えている気がします。ティファールとかのもっと高級なものを選べばこんなに頻繁にだめにしなくて済むのでしょうか。セール品でも「ダイヤモンドコート!」とか「3層のコーティング!」とか「金属ヘラ摩耗テスト20万回!」とか書いてあるので長持ちしそうに見えるのですが、どれも似たり寄ったりの期間で買い替えです。
 これまで買い替えたフライパンの数を数えているうちに、おそろしいことに気づいてしまいました。わたしはよく一人暮らしして15年、と書いていましたが、実際はもっと年数が多く、もはや人生の半分は一人暮らしでした。

 先日、同棲のために初めて実家を出た友人に「生活費のやりくりやご飯の支度がこんなに大変なんて。おともさんはずっとそういうことをやってたなんてすごいね」というようなことを言われました。
 一人分と二人分ではまた違うと思うし、「適当だよー」と笑いつつ、家計については自分でもちゃんとしていると思います。ひと月の予算を決め、お金をおろすのは月に一度、その予算分のみです。収入分をまるまる下ろすことはないので、差額で貯金ができます。ある程度貯まったら、まとめて定額貯金にします。家計簿的なものもつけています。ガスがプロパンなので都市ガスより割高なのが痛いですが、電気代などは他の一人暮らしの人の半分で済んでいるようです。

 金銭管理をしていると、わたしはよっぽど衝動的に高級品を買うようなこともなくて、我慢しているというか、それ以前になんだか物欲がないのかなあ、と思ったりします。物欲だけでなく、いろいろな欲求も、一人暮らしの中では抑制が効いてしまいます。特に、寂しい寂しいと言いながら結局一人で過ごすことに慣れてしまっているのは、割と大きな問題のように思えます。寂しくてもやり過ごせてしまうから、衝動的に「今すぐ会いたいよー!」と部屋を飛び出したりしないのだもの。お酒を飲まないのもあってか、自制が利きます。そんな自分を、つくづく、つまらない人間だと思います。

 3日前、電気ポットが壊れました。一人暮らしを始めた最初の日から使っているのだから、そりゃあコードから火花が出るのも仕方ないです。3つ年上の従姉妹が一人暮らし時代に使っていて、不要になったため譲り受けたポットでした。従姉妹は20歳ぐらいで一人暮らしを始め、数月と持たずにアパートを引き払い実家に戻ってきたと思ったら、まもなくできちゃった結婚をしました。

 電気ポットの新調も今月の家計には少し打撃でした。家電量販店に行って、ピンからキリまである中から、一番安いのを買い求めました。でもちゃんとしたメーカーだし、シンプルな機能で十分なので満足です。
 そもそも電気ポットなんていらないんじゃ?と迷ったりもしました。その都度ヤカンで沸かせば済むでしょう。けれども、毎朝、優雅にコーヒーを飲みたい。それくらいのぜいたくを自分にゆるしたいのでした。

  お財布に一五二円入っててその使い道を三日考え

拍手[0回]

当初は今年の3月までの予定だった仕事が、まだ続いています。もうしばらく続きそうです。今の仕事が大好き、というわけではないですが、なんだか今までの人生で一番収入も良く、いろいろ助かっています。

 わたしの仕事はお客様対応なので、クレームなどもそこそこ多く、つらくなって辞める人も多いです。わたしも、一時間「申し訳ございません」と言い続けたりした時はさすがにしんどくなったりもしましたが、その場限りで引きずることもないので、割とこういう職種に向いているのかもしれません。

 昼休み、同期で事務業務をしている人達の愚痴を聞くと、チーム内に仕事をサボる人がいてその分の負担が自分に回ってくるとか、難しい仕事は自分に回ってくるのに簡単な仕事だけで許されている人がいて不公平とか、つくづく仕事の人間関係って大変だなって思います。
 わたしの業務はほとんど個人作業で淡々とこなす感じだから、他の誰が不真面目にやっていようと自分に負担がくることはほとんどありません。逆に自分が何かをやらかしても、上司に注意されることはあっても同僚さんに影響することはほとんどないので、その点はほんとうに気が楽です。

 仕事の何が大変かって、一番は人間関係だと身に沁みているので、クレーム対応に疲れることはあっても、今の職種のマイペースさに、わたしは救われているのでした。

  性に合う職種と思う現職の離職率九割とニュースに知りぬ

拍手[0回]

今日は少し早く目が覚めました。醒めぎわのぼんやりした夢の中で、わたしは当たり前のように誰かといて、現実のわたしは結局のところいつも一人なのに、夢の中ではいつも誰かといるのが妙に不思議です。

 家を出たところで、「あ」と気づきました。家の鍵と一緒に、なぜか必要のない自転車の鍵を持ってきてしまったのです。だからといって戻るのもめんどうなので、そのまま仕事に行きました。
 自転車に乗ったのは昨日です。昨日は休みだったので自転車で医者に行き、帰りに郵便局で結社の会費を振り込み、切手を買い、スーパーにも寄りました。普段はタンパク質は安い鶏ムネ肉ばかりを買ってしまうけれど、昨日は豚肉が100g100円以下だったので、豚肉を買いました。それと、サニーレタスが80円だったのもお買い得でした。さらに、図書館に寄りました。津村記久子作品が読みたいと思い、『婚礼、葬礼、その他』を手に取りました。人を呼ぶのは才能で、自分にはそれが欠落している。と、いう感じ、わかります。わたしも、自分のために人を集めるのとか、申し訳なくてほんとうに気後れしてしまうので。生肉を持っていたため、表題作だけ読みましたが、おもしろかったです。

 職場に着き、今日の自分の席を確認したところで、「あ!」と声が出ました。今日は遅番だったと気づきました。一時間早く来てしまったのです。大きな声を出してしまったものだから、近くにいた同期の同僚さんに「どうしたの?」と声をかけられました。シフトを間違えてしまった旨を話すと、「早出残業にすればいいじゃん!」って、そのまま上司に伝わり、残業扱いになりました。なんだかマヌケだけど、よろこばれたのでよかったです。
 お昼の休憩で一緒だった人に黒飴をもらいました。おかえしに、チョコをあげました。別の人にチョコをもらいました。お返しに、チョコをあげました。別な人に、煎餅をもらいました。お返しに、チョコをあげました。そんな自分たちの様子を「わらしべ長者みたい」と一人が言うと、もう一人はわらしべ長者を知らず、「耳なし芳一しか知らない!」と笑い、耳なし芳一の話から、東日本大震災の幽霊のうわさ話に流れ着きました。あれから6年経っても、ふとしたきっかけで震災の話がこぼれだします。

 仕事から帰宅し、水道の蛇口をひねると、どどどっと変な水が出てきました。そういえば、今日はアパートの水道点検で断水だったのです。すっかり忘れていました。シフト通りの時間まで家に居たら、巻き込まれて朝の身支度に支障があったりトイレが使えなかったりしたのだろうから、間違えて一時間早く出てしまったのがなにか運命の歯車的なものを感じました。大げさだけれども。

  牛乳を買いに自転車走らせるわたしの肩にてんとう虫は

拍手[0回]

連休の休みはないのだけれど、大型連休中にぼちぼち休みはあったので、仙台文学館へ行き、「イラストレーター安西水丸展」を見てきました。
 文学館とはいえ、イラストレーターの展示もこの頃多く感じます。尤も、安西さんは小説家やエッセイイストでもありますが。装丁などもとても興味深かったです。これは他の絵を描く方でもそうなのですが、シンプルな作風の方こそ、ちゃんとデッサンの整った緻密な絵をもともと描ける方だったりしますね。基本ができてるから崩せるのだなあ。水平線を大切にされているのも印象的でした。

 展示の他は、資料室で他結社の結社誌を読んだりしました。
1階のお客様の声、みたいなところに「地元の若い歌人に注目して下さい。」というような意見が寄せられていたのがちょっと気になりました。

 久しぶりに訪れた文学館でした。天気が良くて、森林公園の緑も心地よく、少しだけ、せつない気分になりました。

拍手[0回]

山寺へ行ってきました。階段を上って参拝するのは10年ぶりくらいです。10年ぶりくらいですが、趣のある駅舎も、赤い橋からの眺めも、門前街も、山の登山道も全然変わってなくて、その変わらなさに安心します。
 山寺は変わらなくとも、わたし自身の体は10年くらい老いているわけで、よたよた、休み休みなんとか上りました。



 12月に赴く予定が雪降りで延期になっていたので、今日は天候に恵まれていてよかったです。ほんとうに行楽日和でした。また、桜も咲いていて、今年はお花見に行けてなかったので、得した気分です。
 そして、うわさの郵便ポスト。郵便屋さんは毎日ここまで階段を上って集配に来ているのでしょうか。ポスト近くに売店があり、絵はがきの他に、そのまま郵便物として送れる通信こけしなども販売していました。



 いたるところに縁起物おみくじや恋おみくじ、七福神おみくじ、花おみくじなど様々なおまけ付きのおみくじがありましたが、わたしは一番上まで行って、奥の院でシンプルな普通のおみくじを引きました。大吉です。うれしかったので、以下引用します。
 ▼このみくじにあたる人は、四季さく花のごとし、不仕合せ来るとも又しあわせ来り常にしあわせ絶ゆることなし、商売は新しくかえてよろし▼待人来る仕合せを持ち来る▼そしよう事よし、されどあまり強くいづればのちわるし▼失物いづるとも出づとも失物のかわりに何かよき物を得べし▼たび立よし▼転業は何にてもよし、わが好なことをするべし▼縁談はとゝのう、若しとゝのわずとも他によき縁あるべし▼悪しと思う事はなるたけ早くあらためてよし
 山の上から望む景色は絶景です。



 勢いあまって、おみやげ店で「山寺」と書いてあるTシャツを買ってしまいました。
 これでわたしの連休の予定は終わりです。というか、連休の関係のない仕事なのでした。

  この冬に女二人で行く山の縁切り寺の郵便ポスト

拍手[1回]

問診票<現在妊娠中である>①はい②いいえ③わからない

  採血のアルコール消毒に染まりゆく左腕なり冬の診察室

  しばらくは経過観察とはいえど赤い数値を抱え雪道

  診療の帰りに寄った図書館の松村由利子『子育てをうたう』

  元恋人の姓とわたしの名をつなげググったら出てくる犯罪者

  18ℓの灯油を持って歩く道がどこまでもどこまでも延びゆく

  うさぎりんごも木の葉りんごも得意なり なれど自分のためには剥かず

拍手[2回]

靴を2足買いました。一つは少しヒールのあるパンプス。ずっと恋人の身長に気を遣ってヒールは履かないようにしていたのです(そんなふうに頼まれてもいないのに独りよがりに気を回そうとするところがわたしのだめな部分なのだろうなあ)。そんなわけでヒール解禁です。とは言っても、脚が疲れるのでもともとペタンコ靴派なのだけれど。でも、ひときわ女性らしいデザインに気分が変わっていいです。
 もう一つはスニーカー。12月に雪降りで頓挫した山寺参拝の計画が、ふたたび持ち上がったので。山道や階段に耐えうるものを、と思いました。楽しみな予定があると、日々もがんばれます。

 ゆっくりでいいから、確かに前に進んでゆきたいと思うのです。わたしの人生を、わたしの足で歩いてゆくために、新しい靴を買いました。

  くたびれたペタンコ靴で踏みしめてゆく駅までの道や暮らしや

拍手[0回]

東北の桜も散り始めました。怒ることも縋ることも恨むこともしないと決めて、新しい季節へ踏み出してゆきます。

  「思い出ができただけでもよかったよ」すべてをゆるす魔法の言葉

拍手[0回]

カレンダー
06 2025/07 08
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
プロフィール
HN:
おとも
性別:
女性
自己紹介:
歌集『にず』(2020年/現代短歌社/本体¥2000)

連絡・問い合わせ:
tomomita★sage.ocn.ne.jp
(★を@に変えてお送りください)
ブログ内検索
最新コメント
[12/25 びょんすけ]
[09/11 ぴょんすけ]
[12/26 お湯]
[11/19 お湯]
[08/27 お湯]
*
Designed by Lynn
忍者ブログ [PR]