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川が好き。山も好き。
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当初は今年の3月までの予定だった仕事が、まだ続いています。もうしばらく続きそうです。今の仕事が大好き、というわけではないですが、なんだか今までの人生で一番収入も良く、いろいろ助かっています。

 わたしの仕事はお客様対応なので、クレームなどもそこそこ多く、つらくなって辞める人も多いです。わたしも、一時間「申し訳ございません」と言い続けたりした時はさすがにしんどくなったりもしましたが、その場限りで引きずることもないので、割とこういう職種に向いているのかもしれません。

 昼休み、同期で事務業務をしている人達の愚痴を聞くと、チーム内に仕事をサボる人がいてその分の負担が自分に回ってくるとか、難しい仕事は自分に回ってくるのに簡単な仕事だけで許されている人がいて不公平とか、つくづく仕事の人間関係って大変だなって思います。
 わたしの業務はほとんど個人作業で淡々とこなす感じだから、他の誰が不真面目にやっていようと自分に負担がくることはほとんどありません。逆に自分が何かをやらかしても、上司に注意されることはあっても同僚さんに影響することはほとんどないので、その点はほんとうに気が楽です。

 仕事の何が大変かって、一番は人間関係だと身に沁みているので、クレーム対応に疲れることはあっても、今の職種のマイペースさに、わたしは救われているのでした。

  性に合う職種と思う現職の離職率九割とニュースに知りぬ

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今日は少し早く目が覚めました。醒めぎわのぼんやりした夢の中で、わたしは当たり前のように誰かといて、現実のわたしは結局のところいつも一人なのに、夢の中ではいつも誰かといるのが妙に不思議です。

 家を出たところで、「あ」と気づきました。家の鍵と一緒に、なぜか必要のない自転車の鍵を持ってきてしまったのです。だからといって戻るのもめんどうなので、そのまま仕事に行きました。
 自転車に乗ったのは昨日です。昨日は休みだったので自転車で医者に行き、帰りに郵便局で結社の会費を振り込み、切手を買い、スーパーにも寄りました。普段はタンパク質は安い鶏ムネ肉ばかりを買ってしまうけれど、昨日は豚肉が100g100円以下だったので、豚肉を買いました。それと、サニーレタスが80円だったのもお買い得でした。さらに、図書館に寄りました。津村記久子作品が読みたいと思い、『婚礼、葬礼、その他』を手に取りました。人を呼ぶのは才能で、自分にはそれが欠落している。と、いう感じ、わかります。わたしも、自分のために人を集めるのとか、申し訳なくてほんとうに気後れしてしまうので。生肉を持っていたため、表題作だけ読みましたが、おもしろかったです。

 職場に着き、今日の自分の席を確認したところで、「あ!」と声が出ました。今日は遅番だったと気づきました。一時間早く来てしまったのです。大きな声を出してしまったものだから、近くにいた同期の同僚さんに「どうしたの?」と声をかけられました。シフトを間違えてしまった旨を話すと、「早出残業にすればいいじゃん!」って、そのまま上司に伝わり、残業扱いになりました。なんだかマヌケだけど、よろこばれたのでよかったです。
 お昼の休憩で一緒だった人に黒飴をもらいました。おかえしに、チョコをあげました。別の人にチョコをもらいました。お返しに、チョコをあげました。別な人に、煎餅をもらいました。お返しに、チョコをあげました。そんな自分たちの様子を「わらしべ長者みたい」と一人が言うと、もう一人はわらしべ長者を知らず、「耳なし芳一しか知らない!」と笑い、耳なし芳一の話から、東日本大震災の幽霊のうわさ話に流れ着きました。あれから6年経っても、ふとしたきっかけで震災の話がこぼれだします。

 仕事から帰宅し、水道の蛇口をひねると、どどどっと変な水が出てきました。そういえば、今日はアパートの水道点検で断水だったのです。すっかり忘れていました。シフト通りの時間まで家に居たら、巻き込まれて朝の身支度に支障があったりトイレが使えなかったりしたのだろうから、間違えて一時間早く出てしまったのがなにか運命の歯車的なものを感じました。大げさだけれども。

  牛乳を買いに自転車走らせるわたしの肩にてんとう虫は

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連休の休みはないのだけれど、大型連休中にぼちぼち休みはあったので、仙台文学館へ行き、「イラストレーター安西水丸展」を見てきました。
 文学館とはいえ、イラストレーターの展示もこの頃多く感じます。尤も、安西さんは小説家やエッセイイストでもありますが。装丁などもとても興味深かったです。これは他の絵を描く方でもそうなのですが、シンプルな作風の方こそ、ちゃんとデッサンの整った緻密な絵をもともと描ける方だったりしますね。基本ができてるから崩せるのだなあ。水平線を大切にされているのも印象的でした。

 展示の他は、資料室で他結社の結社誌を読んだりしました。
1階のお客様の声、みたいなところに「地元の若い歌人に注目して下さい。」というような意見が寄せられていたのがちょっと気になりました。

 久しぶりに訪れた文学館でした。天気が良くて、森林公園の緑も心地よく、少しだけ、せつない気分になりました。

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山寺へ行ってきました。階段を上って参拝するのは10年ぶりくらいです。10年ぶりくらいですが、趣のある駅舎も、赤い橋からの眺めも、門前街も、山の登山道も全然変わってなくて、その変わらなさに安心します。
 山寺は変わらなくとも、わたし自身の体は10年くらい老いているわけで、よたよた、休み休みなんとか上りました。



 12月に赴く予定が雪降りで延期になっていたので、今日は天候に恵まれていてよかったです。ほんとうに行楽日和でした。また、桜も咲いていて、今年はお花見に行けてなかったので、得した気分です。
 そして、うわさの郵便ポスト。郵便屋さんは毎日ここまで階段を上って集配に来ているのでしょうか。ポスト近くに売店があり、絵はがきの他に、そのまま郵便物として送れる通信こけしなども販売していました。



 いたるところに縁起物おみくじや恋おみくじ、七福神おみくじ、花おみくじなど様々なおまけ付きのおみくじがありましたが、わたしは一番上まで行って、奥の院でシンプルな普通のおみくじを引きました。大吉です。うれしかったので、以下引用します。
 ▼このみくじにあたる人は、四季さく花のごとし、不仕合せ来るとも又しあわせ来り常にしあわせ絶ゆることなし、商売は新しくかえてよろし▼待人来る仕合せを持ち来る▼そしよう事よし、されどあまり強くいづればのちわるし▼失物いづるとも出づとも失物のかわりに何かよき物を得べし▼たび立よし▼転業は何にてもよし、わが好なことをするべし▼縁談はとゝのう、若しとゝのわずとも他によき縁あるべし▼悪しと思う事はなるたけ早くあらためてよし
 山の上から望む景色は絶景です。



 勢いあまって、おみやげ店で「山寺」と書いてあるTシャツを買ってしまいました。
 これでわたしの連休の予定は終わりです。というか、連休の関係のない仕事なのでした。

  この冬に女二人で行く山の縁切り寺の郵便ポスト

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問診票<現在妊娠中である>①はい②いいえ③わからない

  採血のアルコール消毒に染まりゆく左腕なり冬の診察室

  しばらくは経過観察とはいえど赤い数値を抱え雪道

  診療の帰りに寄った図書館の松村由利子『子育てをうたう』

  元恋人の姓とわたしの名をつなげググったら出てくる犯罪者

  18ℓの灯油を持って歩く道がどこまでもどこまでも延びゆく

  うさぎりんごも木の葉りんごも得意なり なれど自分のためには剥かず

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靴を2足買いました。一つは少しヒールのあるパンプス。ずっと恋人の身長に気を遣ってヒールは履かないようにしていたのです(そんなふうに頼まれてもいないのに独りよがりに気を回そうとするところがわたしのだめな部分なのだろうなあ)。そんなわけでヒール解禁です。とは言っても、脚が疲れるのでもともとペタンコ靴派なのだけれど。でも、ひときわ女性らしいデザインに気分が変わっていいです。
 もう一つはスニーカー。12月に雪降りで頓挫した山寺参拝の計画が、ふたたび持ち上がったので。山道や階段に耐えうるものを、と思いました。楽しみな予定があると、日々もがんばれます。

 ゆっくりでいいから、確かに前に進んでゆきたいと思うのです。わたしの人生を、わたしの足で歩いてゆくために、新しい靴を買いました。

  くたびれたペタンコ靴で踏みしめてゆく駅までの道や暮らしや

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東北の桜も散り始めました。怒ることも縋ることも恨むこともしないと決めて、新しい季節へ踏み出してゆきます。

  「思い出ができただけでもよかったよ」すべてをゆるす魔法の言葉

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カレンダー一枚残し破る時の長袖からはみ出す手の温度

  この冬に女二人で行く山の縁切り寺の郵便ポスト

  地下鉄の窓に映れる新しい髪形が全然似合わない

  いつまでもわたしが待っているなんて思わないでね 駅に雪片

  もう遠くなりたるひとを万華鏡のぞくみたいに思い出しおり

  泣き浸り飯坂温泉に目覚めれば佐藤*子に眉毛切られる

  ベランダに干した大根ほそりゆきたり この冬も一人で生きる

  繋がった縁かと思う山雪に縁切り寺への予定が飛べば

***

 (個人情報に配慮して伏字にしました。)

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石巻市へ行ってきました。今年初めに友達が石巻市へ引っ越したのですが、きっとそのうち結婚の準備などで忙しくなると思ったので、今のうちに遊びに行こうと思ったのです。
 地図や路線図で見ればずい分遠いように思えていたのですが、震災後の2015年にできた仙石東北ラインに乗れば一時間程度で着きました。車窓から海が見えるのも良くて、高速バスにしようか悩んだけれど、電車にしてよかったです。



 改札から漫画のキャラクターがお出迎え。わたしは石巻市自体が初めてだったのだけど、下調べしていた復興商店街などはもうなくなっているようで、駅の周りはもう復興が進んでいるんだなあと感じました。
 友達と会い、適当なお店でお昼ご飯。ランチセット700円で海鮮丼とラーメン、サラダ、お新香、カレー(ルーのみ)、食後のミルクティーというボリューム、海鮮が食べたかったので満足です。

 それから宇宙船のような不思議な形の石ノ森萬画館へ。街のあちこちに立つキャラクターを追って行くとたどり着きます。マンガロードというそうです。当初の予定にはなかったけれど、なんとなく入ってみたらこれが結構おもしろくて、漫画の世界に入り込んだようでした。ファンの方やお子さんなどがよろこびそうです。ベンチに座る仮面ライダーと並んでツーショット写真を撮りました。



 友達とも久しぶりに会ったので、おしゃべりも尽きず。新生活の話を聞いては「いいな~」「いいな~」ときゃっきゃきゃっきゃしてました。彼女はほんとうに性格が良くて愛嬌のある人なので、こんなふうになりたいなとこっそりお手本にもしています。そんな彼女がしあわせであるということも、とってもうれしいのでした。
 また、石巻市へ生活の場を移したことは、友達自身の幸福はもちろん、石巻市の復興でもあるように思いました。

 石巻市へ行くにあたり、気になっていたのが石巻こけしです。呉服屋の若旦那が震災後に石巻を思って作り始めたのだそうです。東北の伝統こけしではありませんが、波や魚など海をモチーフにした模様がとてもかわいい。お店での在庫が3体でしたが、こけし集めと応援の気持ちで買いました。



 遠い場所だと思っていたのに、思っていたよりずっと気軽に行けたので、また行きたいです。そして今回は見送った石巻焼きそばを食べたいです。

  石巻焼きそば屋台の列長し仙台泉区花火大会

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携帯電話を機種変しました。これが、思いのほかストレスだったみたいで、自分でもびっくりしています。びっくりするくらいのひどい喪失感です。

 初めて携帯電話を契約するはめになった時の方がもっとひどくて、あまりの心労で一気に連作まで詠んでしまったのを覚えています。吐き出すような歌だったから、あまり良い歌ではないのだけれど。当時の上司から連絡のために買ってほしいと言われたのでした。

 そののち、あんなに拒否感のあった携帯電話にも慣れてゆくものの2年ぐらいで故障してしまい、強制的に機種変となりました。予定外のことで、震災直後だったこともあり、あわあわしたものです。そして、流されるまま手にしてしまった後継機のデザインがどうにも好きになれなかった。なんでこんなところにロゴが…なんだこのランプの形は…。

 不服な思いで6年。キャンペーンとかなんとかにつられ、勢いで機種変をしてしまいました。ただ、やっぱりキャンペーンとは言ってもいろいろ言葉の罠があるわけで、そううまい話があるわけもないのでした。よく考えたら不満はデザインだけで、新機能なんて別に不要なのでした。それに、わたしはなんでも一括購入したい派なので、機種代の分割払いがどうにも性に合わず、借金に追われるような居心地の悪さなのです。
 
 取り返しのつかないことをしてしまった。と、しばらくの間うろたえてしまいましたが、ショップの人が「できない」と言っていたメールのデータなどの移動が自分で全部できたので、気持ちが落ち着いてきました。ああ、文字だって新しい方がきれい。
 最初の携帯電話が突然電源が入らなくなって大事なメールも思い出の写真も全部消えてしまったことを思えば、そのようになる前に対処できたのはよかったことなのだ、と思うことにします。6年も使っていればきっとゆくゆく壊れたのだろうから。

 たかだか携帯電話くらいでこんなに動揺していたら、この先の人生ちゃんと生きてゆけるのか、と心配になります。でも、たぶん携帯電話に対してだけです。それだけ、携帯電話というものに対する違和感が未だに残っているのでしょう。
 新しいものを手にしたはずなのに、どうして喪失感なのか。出費というものもあるけれど、なにより自分を失くしたような不安感な気がしています。

  いつまでもこの手のひらへ馴染まずに違和感であれ携帯電話

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HN:
おとも
性別:
女性
自己紹介:
歌集『にず』(2020年/現代短歌社/本体¥2000)

連絡・問い合わせ:
tomomita★sage.ocn.ne.jp
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