川が好き。山も好き。
祖父の命日だった。せっかく祖父の命日に実家に居るのだからお墓参りに行きたかったけれど、生憎の大雨なので、家の仏壇を拝むに留めた。
わたしの生まれる半年前に亡くなってしまったから、わたしは祖父という人を知らない。
祖父は54歳だった。だから、自分の親が50代になった頃から、親はいつまでもいてくれるものではない、と親の死というものを意識していた。一人暮らしでも必要以上に頼らなかったし、親の方も元々放任主義なところがあって、だからだろうか、かつてのわたしは変に自立、自律しようとするようなところがあったように思う。それは親にだけでなく、他人に対しても。それが最も顕著に表れてしまったのが、東日本大震災で。
実家で療養中である。あの頃もっと頼るということや甘えるということを知っていれば、していれば、ここにきて親の世話になる身になんてならずに済んでいたかもしれない。
頼ってもよかったのだ。甘えてもよかったのだ。親にも、人にも。いつかいなくなるにしても、まだ生きているのだから。
遺影しか知らない祖父の顔に似ているようで梶井基次郎を読む
***
レバニラ。絹さやと玉ねぎのすまし汁。
わたしの生まれる半年前に亡くなってしまったから、わたしは祖父という人を知らない。
祖父は54歳だった。だから、自分の親が50代になった頃から、親はいつまでもいてくれるものではない、と親の死というものを意識していた。一人暮らしでも必要以上に頼らなかったし、親の方も元々放任主義なところがあって、だからだろうか、かつてのわたしは変に自立、自律しようとするようなところがあったように思う。それは親にだけでなく、他人に対しても。それが最も顕著に表れてしまったのが、東日本大震災で。
実家で療養中である。あの頃もっと頼るということや甘えるということを知っていれば、していれば、ここにきて親の世話になる身になんてならずに済んでいたかもしれない。
頼ってもよかったのだ。甘えてもよかったのだ。親にも、人にも。いつかいなくなるにしても、まだ生きているのだから。
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短歌とか映画とかこけしとか。
歌集『にず』(2020年/現代短歌社/¥2000)
連絡・問い合わせ:
tomomita★sage.ocn.ne.jp
(★を@に変えてお送りください)
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