川が好き。山も好き。
酔ったらばあらわれるという正体を酔えないゆえに一生知れず
酔えもせず吐いてしまいぬああわたしどこへも逃げる場所がなくって
震災の前に誰かが置いてった梅酒ふた瓶まだ手をつけず
溺れたりきっとするから前もって酒の飲めないわたしと思う
人生はなぞらなくてもいい幾ら石垣りんが好きだからって
過去のことばかり綴ってある日記たしかにわたしが書いたのだけど
バスのなか角田光代を読みており明日は予定のない日曜日
***
先々月、先月に続き、今月も新樹集に載せていただきました。なんだかほんとうにありがたいです。以降は欠詠が続くのだけれど。
選歌後記で、石垣りんは働きながら詩を書いた人である、というような説明があり、五首目の歌が働きながら詩を書きたくない、というように読めてしまうかも。確かに定年まで勤め上げた詩人だけれど、そんなふうに一つの仕事を慎ましやかに続けられたことは、むしろあこがれ。わたしにとって石垣りんの印象で大きいのは、(意思を持って)生涯独身を通した、というところ。わたしは長いこと恋愛に抵抗感があって、以前のそうした頑なな心を悔いているのでした。今はもう、素直にしあわせになってゆきたいと思うのです。
酔えもせず吐いてしまいぬああわたしどこへも逃げる場所がなくって
震災の前に誰かが置いてった梅酒ふた瓶まだ手をつけず
溺れたりきっとするから前もって酒の飲めないわたしと思う
人生はなぞらなくてもいい幾ら石垣りんが好きだからって
過去のことばかり綴ってある日記たしかにわたしが書いたのだけど
バスのなか角田光代を読みており明日は予定のない日曜日
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先々月、先月に続き、今月も新樹集に載せていただきました。なんだかほんとうにありがたいです。以降は欠詠が続くのだけれど。
選歌後記で、石垣りんは働きながら詩を書いた人である、というような説明があり、五首目の歌が働きながら詩を書きたくない、というように読めてしまうかも。確かに定年まで勤め上げた詩人だけれど、そんなふうに一つの仕事を慎ましやかに続けられたことは、むしろあこがれ。わたしにとって石垣りんの印象で大きいのは、(意思を持って)生涯独身を通した、というところ。わたしは長いこと恋愛に抵抗感があって、以前のそうした頑なな心を悔いているのでした。今はもう、素直にしあわせになってゆきたいと思うのです。
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Re:はじめまして
はじめまして。塔の方なんですね。見つけていただけてうれしいです。どうぞよろしくお願いしますね。
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女性
自己紹介:
短歌とか映画とかこけしとか。
歌集『にず』(2020年/現代短歌社/¥2000)
連絡・問い合わせ:
tomomita★sage.ocn.ne.jp
(★を@に変えてお送りください)
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