川が好き。山も好き。
「~~さんはどんな仕事でもそつなくこなせる人だと思います」と、当時の上司が異動のご挨拶の際に言ってくれたことも、その言葉を御守りしようと思ったことも、10年くらい前の日記を読み返すまですっかり忘れてしまっていました。そもそも、過去を振り返りたくなるなんていうのは、前を向けない時です。確かにそれからしばらくはどんな業務もそこそここなせていて、それは自分の力だと自信になっていたけれども、今に思えば上司に言霊の力をいただいたんじゃないか、その効力が解けてきたんじゃないか、そんなふうにこの頃は思うようになりました。――逃げたい。で、年末年始休みに救われています。
お正月の帰省に向けて冷蔵庫の整理をしました。悩ましいのが大根一本と、白菜一玉。食べきれるだろうか…。主食の代わりにして米を食べなければ消費できるか…とも過ぎりましたが、ダイエットのためにと炭水化物を抜いて体を壊したこともあるので、ここは大根を輪切りにして茹でて干して保存することにしました。白菜は、人参、しめじ、玉ねぎ、豚肉と一緒に、鍋いっぱいのシチューにするか迷って、すき煮に。余ってもうどんや餅の汁にしたり卵とじにしたりアレンジが効くので。
今年の内に観ておこうかな、と思い立ち、映画『国宝』も観てきました。外出ついでに銀行や郵便局などの用事を済まそうと二駅前で降りたところ、ものすごい人混みで交通整理に遭いました。光のページェントです。さんざん歌にも詠んでおきながら、忘れていた自分にびっくりです。
『国宝』は、あまりに話題なのでちょっと期待し過ぎてしまった気がしないでもないけれど、評判通り美しくて見応えがありました。原作は読んでいないのですが、いろいろ端折られているのか年表のような感覚もあり、行間を読むように味わう感じでしょうか。血と芸を巡る光と影。芸を持つ人に肩入れしてしまいたくなるのは、血を受け継ぐ環境が特殊で恵まれてもいてそちらに共感する人が少ないからかと思いますが、とはいっても多くの人が該当する血も芸も持たない凡人が物語の主人公にはならないことを思ったりもしました。
時期も時期で時間も時間なので観客も少なかったのですが、斜め前の方に元々彼みたいな人がいて気が気でありませんでした。こんな時期のこんな時間にこんな所で居合わせたりしないでしょうと思いつつ、もし本人だったらどうしよう、会いたくない、気づかれたくない、気持ち悪いと、エンドロールが終わってから逃げるように帰りました。一時でも気持ちが向いた人を、こんなにも顔も見たくない気持ち悪い生理的に無理!ってなるのだから自分の心というものが全く信用できません。何かきっかけの出来事があるわけでなく、自分に次の人ができたらこうなったので、よく言われる<女性は上書き保存>というシステムに身を持って納得したものでした。そんなふうに自分の心の動きを考察しながら、よくわからなかった映画後半の花江の心がますますわからなくなってしまったのでした。
過去のことばかり綴ってある日記たしかにわたしが書いたのだけど/『にず』
お正月の帰省に向けて冷蔵庫の整理をしました。悩ましいのが大根一本と、白菜一玉。食べきれるだろうか…。主食の代わりにして米を食べなければ消費できるか…とも過ぎりましたが、ダイエットのためにと炭水化物を抜いて体を壊したこともあるので、ここは大根を輪切りにして茹でて干して保存することにしました。白菜は、人参、しめじ、玉ねぎ、豚肉と一緒に、鍋いっぱいのシチューにするか迷って、すき煮に。余ってもうどんや餅の汁にしたり卵とじにしたりアレンジが効くので。
今年の内に観ておこうかな、と思い立ち、映画『国宝』も観てきました。外出ついでに銀行や郵便局などの用事を済まそうと二駅前で降りたところ、ものすごい人混みで交通整理に遭いました。光のページェントです。さんざん歌にも詠んでおきながら、忘れていた自分にびっくりです。
『国宝』は、あまりに話題なのでちょっと期待し過ぎてしまった気がしないでもないけれど、評判通り美しくて見応えがありました。原作は読んでいないのですが、いろいろ端折られているのか年表のような感覚もあり、行間を読むように味わう感じでしょうか。血と芸を巡る光と影。芸を持つ人に肩入れしてしまいたくなるのは、血を受け継ぐ環境が特殊で恵まれてもいてそちらに共感する人が少ないからかと思いますが、とはいっても多くの人が該当する血も芸も持たない凡人が物語の主人公にはならないことを思ったりもしました。
時期も時期で時間も時間なので観客も少なかったのですが、斜め前の方に元々彼みたいな人がいて気が気でありませんでした。こんな時期のこんな時間にこんな所で居合わせたりしないでしょうと思いつつ、もし本人だったらどうしよう、会いたくない、気づかれたくない、気持ち悪いと、エンドロールが終わってから逃げるように帰りました。一時でも気持ちが向いた人を、こんなにも顔も見たくない気持ち悪い生理的に無理!ってなるのだから自分の心というものが全く信用できません。何かきっかけの出来事があるわけでなく、自分に次の人ができたらこうなったので、よく言われる<女性は上書き保存>というシステムに身を持って納得したものでした。そんなふうに自分の心の動きを考察しながら、よくわからなかった映画後半の花江の心がますますわからなくなってしまったのでした。
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歌集『にず』(2020年/現代短歌社/本体¥2000)
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