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川が好き。山も好き。
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明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 元旦は実家で迎えたのですが、雪のことで母が父を怒鳴っている声で目が覚めました。ちょっといやな感じの一年の始まり方です。でも、もうこの年代になると両親が揃って元気でいるということがありがたいことなのでしょう。とはいえ、こういう光景を見るにつけ、結婚って好きな人としなきゃだめなものなんだろうなと、何かの答え合わせのように感じます。

 母に付いていって祖母の実家に年始のご挨拶に行きました。地理的には全然遠くないのに、子供の頃に祖母に付いていったきりです。普段は母の従兄が一人で暮らしているのですが、たまたまその娘さんご夫婦が来ていていました。わたしのお姉さん世代で、わたしとははとこにあたります。こちらも子供の頃に当時流行っていたブタミントンで遊んでもらったきりなので、懐かしいというよりほとんど初めましてな感じですが、思いがけず会えてうれしかったです。自分と血縁関係のある人に、この頃は「ファミリーヒストリー」的な興味深さがあります。はとこはこれから夜勤だと言っていて、新年早々頭が下がる思いでした。
 この先、わたしの世代まで親戚付き合いは続かないかもしれないけれど、最上川に架かる赤い橋を渡ったところに祖母の暮らしていた家があったということをずっと覚えておこうと思いました。

 ご挨拶の帰りに、一人で近所のお弥勒さまに初詣でに行きました。境内みたいなところは公園のようになっています。久しぶりに赴いたら、今まであったブランコがなくなっていました。確かにもうこの辺りにブランコに乗るような子供もおらず、いつの年代の物だろうってくらいに古い型で、錆なのかなんだかよくわからない色になっていたので、撤去も致し方ないことは理解しつつも、寂しい。子供の頃はもちろん、大人になっても周りに誰もいないのをいいことに時々乗って童心に返っていたのに。
 
 実家にいる間は、デジタルデトックスができるので読書が捗りました。実家で読む用に持参したのは『塚本邦雄歌集』(尾崎まゆみ編)です。塚本邦雄は自分とは方向性が違うと思ってちゃんと読んだことがなかったのですが、この機会に思い切って読みました。第一歌集から第三歌集あたりが塚本邦雄の真骨頂なのだろうと思うのですが、わたしは後半の方が読みやすかったです。特急バスでの移動中は軽くエッセイをと文庫本の『ふたつの時間、ふたりの自分』(柚木裕子)を読みました。本を読む時間と環境を確保するために実家に帰ったりお出掛けしたりしているようなところもあります。

 昨年はあまり遠出をしていなかったので、今年はどこかへ出掛けたいです。あと、昨年から良し悪しはともかく歌ができて、未発表作が変に溜まっているので、うまく整えて発表してゆきたいです。このところなにかを失うことが多かったようにも思うので、見えるものでもそうでないものでもなにか手に入れたり、なにか新しいことを始めたりできたらいいかな。ちゃんと部屋を片付けて、身ぎれいにして、健康でいたい。うれしい気持ちや楽しい気持ちはちゃんと人に伝えたい。慎ましく、おだやかに暮らしたい。思いついたまま綴っているうちに希望と心がけが混ざってきたけれども、良い一年にできればいいなと思います。

 祖母のもうこの世におらぬ一年を生きてながめる月山の雪/塔2024年9月号


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HN:
おとも
性別:
女性
自己紹介:
歌集『にず』(2020年/現代短歌社/本体¥2000)

連絡・問い合わせ:
tomomita★sage.ocn.ne.jp
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