川が好き。山も好き。
朝の連続テレビ小説「スカーレット」の、今週の副題が「もういちど家族に」です。なんだかネタバレっぽいですが、そういう展開になってゆくのでしょうか。久しぶりに再会して敬語でよそよそしく話す喜美子と八郎さんを寂しく思うのは、出会いから結婚までをまるで恋愛ドラマのように丁寧に描写していたからなのか、特に喜美子のお父さんに結婚を許してもらうために何度もお願いをしていた頃などは、強烈なお父さんのキャラクターも相まって愛の絶頂期ではなかったでしょうか。
お父さんが去り、妹たちが去り、夫が去り、子が去り、お母さんが去り、40代の喜美子が一人でご飯を食べる場面は、家の中がやたら広く感じられます。にぎやかな頃を知っているからです。陶芸家として成功している喜美子ですが、これでよかったんだろうか、というような気がしないでもありません。
穴窯に憑りつかれている頃の喜美子は怖かった。何度も失敗して大金を失って危険な目に遭って、心配している夫の八郎に反対されても心を曲げず、ついには息子の学費に手を出そうして、八郎は家を出て行ってしまいました。
無茶な喜美子を幼馴染の照子も怒っていましたが、その昔、恋人とのお出かけより2週も続けて歌会を選んだわたしは喜美子のことをまったく責められません。えぐられるように、苦い気持ちを思い出しながら見ていました。喜美子はその後、穴窯が上手くゆき陶芸家として大成しましたが、わたしは別に短歌がどうにかなったわけではないし、このことだけが原因ではないのでしょうけれど、しばらくして恋人にも捨てられたのでした。当時はそんなことになるとは知らず、のんきに道中にこんな歌を詠んでいました。
逢引きの誘いを蹴って歌会へと向かうわたしよ 行き遅れるな
お父さんが去り、妹たちが去り、夫が去り、子が去り、お母さんが去り、40代の喜美子が一人でご飯を食べる場面は、家の中がやたら広く感じられます。にぎやかな頃を知っているからです。陶芸家として成功している喜美子ですが、これでよかったんだろうか、というような気がしないでもありません。
穴窯に憑りつかれている頃の喜美子は怖かった。何度も失敗して大金を失って危険な目に遭って、心配している夫の八郎に反対されても心を曲げず、ついには息子の学費に手を出そうして、八郎は家を出て行ってしまいました。
無茶な喜美子を幼馴染の照子も怒っていましたが、その昔、恋人とのお出かけより2週も続けて歌会を選んだわたしは喜美子のことをまったく責められません。えぐられるように、苦い気持ちを思い出しながら見ていました。喜美子はその後、穴窯が上手くゆき陶芸家として大成しましたが、わたしは別に短歌がどうにかなったわけではないし、このことだけが原因ではないのでしょうけれど、しばらくして恋人にも捨てられたのでした。当時はそんなことになるとは知らず、のんきに道中にこんな歌を詠んでいました。
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短歌とか映画とかこけしとか。
歌集『にず』(2020年/現代短歌社/¥2000)
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tomomita★sage.ocn.ne.jp
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