川が好き。山も好き。
二年が過ぎた。なんて信じられない、まだ昨日のことのように覚えてる。と、思ってたのに、いろんなことを忘れていたと、たった今、前のブログを読み返して気づいた。そうだ、そうだ、そうだった、そんなことがあった、そんなふうに思ってた二年前、って。
そんなふうに、ゆっくりと、忘れてゆくのだろうか。忘れたら楽になれるのだろうか。でも、書いて残していてよかったと思った。自分で書いたことなのに、他人を思うように泣いた。
わたしなんて津波にも遭ってないし近しい人の誰も亡くしてないし自宅もなんとか無事だったし原発からも遠いし、被災者なんて言うのもおこがましい。報道を見るにつけ、そんな後ろめたさを抱えていた。けれども、わたしも確かに震災に遭ったのだと、二年前のわたしを思った。
わたしにとっての震災は、3月11日よりも、3月12日。当日は泊まれた職場が解散して、一人、誰とも連絡の取れないまま眠る場所を探してさまよった日。たどり着いた避難所で、頼りないろうそくの明かりの中で、ほこりまみれのコートを着込んだまま小さくなって眠ったこと。心細い夜、支えになった言葉。抑えるしかなかった心。後悔は、たぶん一生消えない。
それでも、二年経って、少し心境の変化はあった。
わたしが震災で失ったものは、きっと震災が起きなくともいずれ失っていた。二年経って、そう思えるようになった。
この部屋はわたしの部屋か戸を開けてなみだも出ない三月十二日
そんなふうに、ゆっくりと、忘れてゆくのだろうか。忘れたら楽になれるのだろうか。でも、書いて残していてよかったと思った。自分で書いたことなのに、他人を思うように泣いた。
わたしなんて津波にも遭ってないし近しい人の誰も亡くしてないし自宅もなんとか無事だったし原発からも遠いし、被災者なんて言うのもおこがましい。報道を見るにつけ、そんな後ろめたさを抱えていた。けれども、わたしも確かに震災に遭ったのだと、二年前のわたしを思った。
わたしにとっての震災は、3月11日よりも、3月12日。当日は泊まれた職場が解散して、一人、誰とも連絡の取れないまま眠る場所を探してさまよった日。たどり着いた避難所で、頼りないろうそくの明かりの中で、ほこりまみれのコートを着込んだまま小さくなって眠ったこと。心細い夜、支えになった言葉。抑えるしかなかった心。後悔は、たぶん一生消えない。
それでも、二年経って、少し心境の変化はあった。
わたしが震災で失ったものは、きっと震災が起きなくともいずれ失っていた。二年経って、そう思えるようになった。
この部屋はわたしの部屋か戸を開けてなみだも出ない三月十二日
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短歌とか映画とかこけしとか。
歌集『にず』(2020年/現代短歌社/¥2000)
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tomomita★sage.ocn.ne.jp
(★を@に変えてお送りください)
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