川が好き。山も好き。
3月に入って、テレビで震災の特集が流れるようになりました。職場の休憩室、一緒にお昼ご飯を食べていた人達でそれらを見遣りながら、やはり「あの日、わたしは」という話になりました。東北に暮らすわたし達はそれぞれの被災経験を持っており、それはこうした談笑の場での共通した話題として機能したりします。あの日々はほんとうにつらかったのに、今こうして「あの時は本当に大変でしたよね」と過去形で笑い合えることを、幸福に思います。
震災の経験を過去形で語れるようにはなりましたが、震災での教訓を全く活かしきれていない自分の心を、この頃は思い知らされています。自分を変えなきゃと思っていたし、変えてきたつもりでいました。けれども、結局またなにかに直面する度に、あの日と同じような心の動きをくり返してしまっています。どうしてわたしは自分を一番に大切にできないのでしょう。自分の心細さを隠して「わたしは大丈夫!」とうそぶいたために後々無理がたたって押しつぶされてしまった震災後の日々。そのように、自分で自分の心に嘘をついたために招いた出来事へ、ことさら嘆いて悲劇のヒロインぶってしまう自分のことも好きになれません。
7年目の3月11日は仙台歌会で、わたしは司会でした。黙祷の時間を設けようとアラームをセットしていましたが、会場の施設では14時46分に黙祷を促す館内放送が流れました。
海の方角に向かって目を閉じながら、もっと大きな被災をした人や、今もくるしんでいる人に比べたら、自分の心に関する問題なんてどんなぜいたくな悩みかと省みたりもするのでした。
震災の経験を過去形で語れるようにはなりましたが、震災での教訓を全く活かしきれていない自分の心を、この頃は思い知らされています。自分を変えなきゃと思っていたし、変えてきたつもりでいました。けれども、結局またなにかに直面する度に、あの日と同じような心の動きをくり返してしまっています。どうしてわたしは自分を一番に大切にできないのでしょう。自分の心細さを隠して「わたしは大丈夫!」とうそぶいたために後々無理がたたって押しつぶされてしまった震災後の日々。そのように、自分で自分の心に嘘をついたために招いた出来事へ、ことさら嘆いて悲劇のヒロインぶってしまう自分のことも好きになれません。
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短歌とか映画とかこけしとか。
歌集『にず』(2020年/現代短歌社/¥2000)
連絡・問い合わせ:
tomomita★sage.ocn.ne.jp
(★を@に変えてお送りください)
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