川が好き。山も好き。
ラブレターを書きました。便せんは、灯台の絵が描いてある、夜空の色とお月さまの色の枠線のものを選びました。あらたまって、拝啓から書き始めてゆきました。南陽市の熊野大社のうさぎの御守りをくれたことや、日曜朝10時の小川洋子さんのラジオ番組を教えてくれたこと、出張中の新幹線の窓からわたしのアパートを探してくれたことなどへの、ありがとうの気持ちを綴ってゆきました。
書き終えて、「好き」や「愛してる」の言葉がないことに気づきました。「さようなら」と「またね」は書きませんでした。
何回も何回も何回も読み直して、これでいい、と思いました。仕事帰りの薬局でふと目に留まった、ニベアの青缶を同封しました。封をして、海原へ船を送り出すように、手放しました。遠く行くように、心の中で手を振りました。
変換に慣れた右手で辞書を引く少しまじめな君への手紙
書き終えて、「好き」や「愛してる」の言葉がないことに気づきました。「さようなら」と「またね」は書きませんでした。
何回も何回も何回も読み直して、これでいい、と思いました。仕事帰りの薬局でふと目に留まった、ニベアの青缶を同封しました。封をして、海原へ船を送り出すように、手放しました。遠く行くように、心の中で手を振りました。
変換に慣れた右手で辞書を引く少しまじめな君への手紙
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短歌とか映画とかこけしとか。
歌集『にず』(2020年/現代短歌社/¥2000)
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tomomita★sage.ocn.ne.jp
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