川が好き。山も好き。
僕には是非とも詩が要るのだ
かなしくなっても詩が要るし
さびしいときなど詩がないと
よけいにさびしくなるばかりだ
僕はいつでも詩が要るのだ
ひもじいときにも詩を書いたし
結婚したかったあのときにも
結婚したいという詩があった
結婚してからもいくつかの結婚に関する詩が出来た
おもえばこれも詩人の生活だ
ぼくの生きる先々には
詩の要るようなことばっかりで
女房までがそこにいて
すっかり詩の味おぼえたのか
このごろは酸っぱいものなどをこのんでたべたりして
僕にひとつの詩をねだるのだ
子供が出来たらまたひとつ
子供の出来た詩をひとつ
すっかり短歌の人になりつつあるわたしだけれど、この間、久しぶりに新しい詩を書いた。久しぶりに詩を書いて、表現の手段は短歌が主になってきたけれど、やっぱり、わたしの本分は詩だなあ、という気がした。短歌を詠んでいて、「影響を受けた歌人は?」と聞かれても、石垣りんや吉野弘、山之口獏、黒田三郎、茨木のり子といった詩人の名前ばかり浮かんでくる。
山之口獏の「生きる先々」という詩が好きだ。好き過ぎて前のブログのタイトルのネタ元にしたくらい。自分の生きる先々には詩が要る、生活があって詩がある、というような詩との関わり方が、ほんとうに好き。そんな獏さんだから、貧乏暮らしも、故郷の沖縄への思いも、結婚への憧れも、娘さんのミミコとのやり取りも、詩に正直に綴られる。
久しぶりに新しい詩を書いた。わたしの短歌と同じように、わたしの実生活を詠った詩だ。わたしの生きる先々にも詩の要るようなことばっかりで。
短歌界隈での虚構問題に対して、わたしがどちらかといえば無しという立場にいる(あくまで好みの話で、虚構短歌を否定したいわけではなく、それはそれでそういう表現方法もあっていいと思う)のは、わたしが山之口獏の「生きる先々」のような詩が好きだからなんだろうな、と思った。
かなしくなっても詩が要るし
さびしいときなど詩がないと
よけいにさびしくなるばかりだ
僕はいつでも詩が要るのだ
ひもじいときにも詩を書いたし
結婚したかったあのときにも
結婚したいという詩があった
結婚してからもいくつかの結婚に関する詩が出来た
おもえばこれも詩人の生活だ
ぼくの生きる先々には
詩の要るようなことばっかりで
女房までがそこにいて
すっかり詩の味おぼえたのか
このごろは酸っぱいものなどをこのんでたべたりして
僕にひとつの詩をねだるのだ
子供が出来たらまたひとつ
子供の出来た詩をひとつ
(山之口獏「生きる先々」)
すっかり短歌の人になりつつあるわたしだけれど、この間、久しぶりに新しい詩を書いた。久しぶりに詩を書いて、表現の手段は短歌が主になってきたけれど、やっぱり、わたしの本分は詩だなあ、という気がした。短歌を詠んでいて、「影響を受けた歌人は?」と聞かれても、石垣りんや吉野弘、山之口獏、黒田三郎、茨木のり子といった詩人の名前ばかり浮かんでくる。
山之口獏の「生きる先々」という詩が好きだ。好き過ぎて前のブログのタイトルのネタ元にしたくらい。自分の生きる先々には詩が要る、生活があって詩がある、というような詩との関わり方が、ほんとうに好き。そんな獏さんだから、貧乏暮らしも、故郷の沖縄への思いも、結婚への憧れも、娘さんのミミコとのやり取りも、詩に正直に綴られる。
久しぶりに新しい詩を書いた。わたしの短歌と同じように、わたしの実生活を詠った詩だ。わたしの生きる先々にも詩の要るようなことばっかりで。
短歌界隈での虚構問題に対して、わたしがどちらかといえば無しという立場にいる(あくまで好みの話で、虚構短歌を否定したいわけではなく、それはそれでそういう表現方法もあっていいと思う)のは、わたしが山之口獏の「生きる先々」のような詩が好きだからなんだろうな、と思った。
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短歌とか映画とかこけしとか。
歌集『にず』(2020年/現代短歌社/¥2000)
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