川が好き。山も好き。
2015年1月12日(11日深夜)、NHKで『その街のこども』というドラマの再放送を見た。森山未來さんと佐藤江梨子さん演ずる、こども時代に阪神淡路大震災を経験して大人になった二人の話。ドラマの中でも震災は過去のことであるから、大きな出来事があるわけじゃない。ほとんどが、大人になった二人のやり取りで淡々と進められてゆく。
2010年、このドラマが最初に放送された時に、わたしはリアルタイムで見ている。もともとNHKの単発ドラマが好きで、脚本が好きな渡辺あやさんだったのにも惹かれた。
初回放送を見た時は、他人事だった。良いドラマだと思ったけれど、ほんとうに他人事だった。けれど、2011年に東日本大震災が起きた。震災の当事者となった今ふたたび見ると、もう、もう、なんていうか。何度も出てくる「100年に一度の震災」という台詞。ほんとうにそうだと思ってた。そののち東日本大震災に遭って、ドラマの中のユッチのおっちゃんみたいに、喪失感によってわたしがこわれてしまうなんて、思いもよらなかった。
東日本大震災の過去に、わたしは向き合えるのだろうか。なんだかこの頃は、震災のことなんてもう忘れてしまいたいと思う。忘れることが、最終的なわたしの心の復興のような気がする。一方で、忘れてはいけないとも思う。わたしが震災に遭ったことを忘れないで、とも思う。ふとした時に、震災で負った心の傷を人に見せびらかしたくなる。そんなことをしても、痛々しいだけなのに。まだ、ごちゃごちゃしている。
そのままにしておく白い壁紙のひび割れ 時にそっと触れおり
2010年、このドラマが最初に放送された時に、わたしはリアルタイムで見ている。もともとNHKの単発ドラマが好きで、脚本が好きな渡辺あやさんだったのにも惹かれた。
初回放送を見た時は、他人事だった。良いドラマだと思ったけれど、ほんとうに他人事だった。けれど、2011年に東日本大震災が起きた。震災の当事者となった今ふたたび見ると、もう、もう、なんていうか。何度も出てくる「100年に一度の震災」という台詞。ほんとうにそうだと思ってた。そののち東日本大震災に遭って、ドラマの中のユッチのおっちゃんみたいに、喪失感によってわたしがこわれてしまうなんて、思いもよらなかった。
東日本大震災の過去に、わたしは向き合えるのだろうか。なんだかこの頃は、震災のことなんてもう忘れてしまいたいと思う。忘れることが、最終的なわたしの心の復興のような気がする。一方で、忘れてはいけないとも思う。わたしが震災に遭ったことを忘れないで、とも思う。ふとした時に、震災で負った心の傷を人に見せびらかしたくなる。そんなことをしても、痛々しいだけなのに。まだ、ごちゃごちゃしている。
そのままにしておく白い壁紙のひび割れ 時にそっと触れおり
PR
この記事にコメントする
カレンダー
プロフィール
HN:
おとも
性別:
女性
自己紹介:
短歌とか映画とかこけしとか。
歌集『にず』(2020年/現代短歌社/¥2000)
連絡・問い合わせ:
tomomita★sage.ocn.ne.jp
(★を@に変えてお送りください)
歌集『にず』(2020年/現代短歌社/¥2000)
連絡・問い合わせ:
tomomita★sage.ocn.ne.jp
(★を@に変えてお送りください)
ブログ内検索
カテゴリー
*